アイドレス「レトロライフの発掘」(イベント)

(アイドレス「資源採掘地」から派生)←色違いの文字は「」内の語句の参照ページとリンクしています。

要点:・人体から分離する生き物
周辺環境:・暗い迷宮


レトロライフの発見、そして研究



(文 下・T@になし藩国 イラスト 瑠璃@になし藩国 イタ@になし藩国)    

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(↑「腕に寄生し、槍状に展開する「レトロライフ」)






「資源採掘地」での資源の掘り出しも軌道に乗り、採掘場所を広めようと新しい採掘予定地を試し堀をしていた所

それは見つかった

土の中から現れたのは強固な壁だった、周りを掘っても延々と続いていたのでこれ以上掘っても時間の無駄だと
判断して壊してみる事にしたのだが、重機ではびくともしなかったのでI=Dを動員したのだか
武器を使用しないと破壊できないほどの頑丈さを誇っていた





壁を破壊して中を調べようとしたが、とてつもなく広い空間が広がっていたので本格的な探索隊を結成して
本格的に調べる事となった



I=Dを使ってこじ開けた穴から降りること8メートルやっと床にたどり着いた

辺りを見回すと辺り一面の白一色で統一された壁

天井が高いだけで横幅はI=Dが1機通るのがやっとの細長い通路

等間隔毎に配置されている十字路の群れ

常人の神経ならそれだけで軽い恐怖を覚えるような、そんな情景が広がっていた



「美しすぎて怖いな」

そんな言葉を探索隊がもらす



迷わないようマッピング担当に十分に注意を促した後、探索隊は出発した



どこまでも続く細長い通路と、どの方向を見ても同じ風景の十字路に距離感と方向感覚は麻痺し始める

ある程度進んだところで現れる道を塞ぐ壁、方向転換を余儀なくされる探索隊

それでも諦めずに進み続ける




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「どうやら、これは十字路だけで構成された迷宮のようだ」

「窓がない、扉がない、それよりなにより色がない」

「白一色の壁だけが延々と続く単純さ、それなのに」

「ただそれだけ…ただそれだけなのに」



純粋に、ただそれだけが続く、その恐怖が隊員を襲う

「I=D持ってこればよかったんじゃないですか?」

「この狭い通路でか、1機進むのがやっとだぞ、方向転換が手間だ」

「宝箱とか、ないですか」

「無い」

「モンスターでもいいので出てきませんか」

「多分出ない、この迷宮は綺麗過ぎる、モンスターの形跡なんてありはしない、これは明らかに人為的物だ」

「……、マッピンク担当、地図見せてくれ」

「馬鹿!!止めとけ、今見たら…」

「うぅ……碁盤の目……」

十字路と記号だらけの地図が出来上がっていた
「気が滅入るから、止めとけと言おうとしたんだかな…」



気が触れそうになる隊員をなだめつつそれでも進み続け、ついに扉を見つける



厚い扉の奥にあったのは人や臓器きが収めれたカプセルが並んでいた

「ようやくそれらしい所に出たと思ったら、酷いものだ」


よくやく探索らしい探索ができたのだが、
生物標本のが立ち並ぶ中での探索は気持ちのいいものとは言い難かった

しかし、その成果とてつもないものとなった

『対ファンタジア』と名打たれた研究レポートと、このラボに残されていた膨大なデータがてに入った



が、隊員達を一番喜ばせたのは研究所への正式な出入り口だった

正規の出入り口も当然土の中に埋まっていたがあの迷宮を戻る事を思えば
多少の土木工事の方が精神的に楽だった

こうして、レトロライフのラボは発掘され

研究班がラボのデーダを解析し、レトロライフがなんなのかも解ってきた



『レトロライフ』簡潔に言うと精霊を技術化、バイオデバイスして補完臓器や武器などにする

レトロライフによる生体改造によって肌の色すら変える事ができ、レーザーや赤外線も見る事ができ
熱探知もできるようになる

そして『人工式神』として使役者から顕在させることもできる

また、完全に独立した生命体として自立行動もできたりと多種多様になっている

それとは別に探索隊がやってきた、あの迷宮は大型種のレトロライフが暴走した時に
なるべく無傷で捉えるように設計されたものである事や、
あの迷宮やはり出口も存在していると言う事、
迷宮の地図もあったがやっぱり見難いと言う事など


データの解析も終わり、ラボ内でカプセル漬けにされていたサンプルのお陰で
実用は直ぐにでも行える段階まで至った



しかし、いざ実用と言う所で藩国内の意見が分かれる

生物兵器のである為に発生する生命の倫理問題

命の意味や価値、自立型のレトロライフの扱い

また、人にレトロライフを施す事で発生する、体の中に他の物を入れる精神的嫌悪感などの問題もあったが

目下、最大の問題はこの技術を使えばプリポチの体の異常も直せる見込みが非常に高い事であった

「高い技術ではあるだが、ようやく実用段階に至ったばかりの技術レベルでは危険が伴うのではないか?」

「拾ったものを無理して使うとろくな事が起こらない」

「ポチ姫は今のままでもいい」

「トラナ王女もレトロライフしているのだから問題は無い」

など賛否両論あったが

最後はポチ姫が決める事と、と言う結論にて、
今は技術レベルを上げより安全確実な域にレトロライフの技術向上させる事を目標に実用化と
更なる研究が進められる事になった



そして、実用と研究の結果のお披露目として
遺伝子の安定が困難と言われていたレトロライフ最大種の1つガーディアンエンジェルを完成させ、
先導の元ラボの迷宮を抜けになし藩国にその姿を現すのだった。


新たな友人「レトロライフ」

(文:芒@になし藩国 イラスト 瑠璃@になし藩国(+イタ@になし藩国(特殊効果))


……になし藩国はファンタジーである。



街にはモンスターがばっこし、人々は手に手に見た事もないような武器を持ち、
人々の動きは人外の域に達している。

……いや、以前も似たようなものだったが、今はさらにファンタジーである。

なぜなら、その武器やモンスターが人の身体から出て来るのだから……。





なぜこうなってしまったのか……

話は少し遡る。







遺跡から発見されたレトロライフだが、ラボに残っていたサンプルのおかげで解析は順調に進んでいた。



それにより判った事なのだが、「自律稼働可能なタイプ」から「人体に寄生するタイプ」まで、

全てのレトロライフは一つの「素体タイプ」(ここでは仮に「ヒダリー」とでも名付けよう)からの派生型

であることがわかった。

この「ヒダリー」、学者の言うには、人体にある「未分化細胞」に近い物であり

基本的にはどんな物にでも成長する可能性を秘めているらしい。

ようは、開けてびっくり玉手箱ってヤツである。



また、「某国民(仮名Oタポンさん)』が提供してくれた絢爛世界の食品増産技術の応用により、

研究室でサンプルを成長・増殖させる事は比較的容易になった。



(余談だが、増殖実験最盛期のラボのあまりの惨状に、出前のお兄さん達の度胸試しや、

季節柄怪談話の定番にのし上がるのにあまり時間は掛からなかった。)



しかし、ここで一つの壁にぶち当たってしまった。

新種改良には、レトロライフを「人体に寄生させねばならない」のである。

これは、レトロライフの特性の一つ

「宿主に寄生し、その環境に適用するために自身を変化させ、宿主の生存率を高める。」ことに由来する。

……らしい。




さぁ困った。

選択肢は「寄生させてサンプルを少しでも多く集める」の一択なのだが、
問題は宿主としての被験者集めだった。

アイドレス広しと言えども、レトロライフの披見体経験者など我が国の聨合国には皆無、
情報を知っていたかもしれないエイジャ兄弟は既にポチ姫と共に旅立ったあとだった……。

なにより、宿主になって心身にどんなが影響が出るかも判らないのである。

そんなモノのを

「身体に寄生させてくれ!」

と言ったところで断られるのが関の山だと、研究者達は頭を突き合わせ途方に暮れていた。
シッポしゅんである。







しかし、それも杞憂であった。



共和国の本質が共に和す故の共和制なら、帝国の本質はヒロイックによる専制にある。

そして、今回もそれが示されようとしていた。いつものごとく。



その日の夕刻・・・。

研究者達が最終手段のソックスハンター狩りに出かけようとしていたところ、研究室のドアが叩かれる。

そこには騎士や風紀委員・理力使いなど様々な人々が集まっていた。

職こそバラバラだが、その目には皆一様に決意を宿し、
はてないの赤い髪はその心を表すかの如く夕日を浴びて燃えるような赤だった。



そして、その先頭には「彼」がいる。

帝国指折りの美姫にして、ぽち姫の義弟。

我がになし藩国の若き藩王、になしその人である。

彼は言う。

「ぽちお義姉様のため、その役目余等が務めよう」と。



そう、このレトロライフ計画、表向きは国力の増強にあり、たしかにその方面にも力を入れている。

しかし、それはあくまで副産物でしかなく、
真の目的は「ぽち姫の頭に宰相が仕込んだ物を除去し、ぽち姫の健康を守る」ことにあった。



そして、藩王を含む健康な者から数名を選び臨床実験が開始された。

しかし、披見体は明らかに足りない。かといって増やせる当てもない。

「このペースではぽち姫を助けられないかもしれない」研究者達は一様に焦りを覚えていた。



……だが、話はこれで終わりではない。

になしの民は、生まれついてのになしの民なのだから。





それは、臨床実験開始の翌朝。

日も昇りかけ、夜通し作業をしていた研究者が床に着こうという頃。

研究室の扉を叩く音がした。



扉を開けると下は幼稚園児から上は老人まで、そこには数え切れないほどの国民が集まっていた。

寝起きのような格好の者もいれば、宴会の席からそのまま来たような者もいたが、
朝日を浴びたその瞳は眩しいほどに輝きに満ちていた。


(どうやら、どこかの「ネットに強いぽちの騎士」が漏らしたらしい。)



そして、皆口を揃えて言う、

「よくわからないが、姫様の為になるんだったら俺達にも協力させてくれ!」

「頑丈さには自身があるんだ。さぁ、煮るなり焼くなり好きにしてくれ!」と。





普通の国であれば、このような行為は「命を弄ぶ」として論理委員会などから圧力が掛かるものである。
しかし、元々になし藩国の宗教観は多神教の傾向にあり、
神殿には多くの氏神や英霊・現象の類い、すなわち「すごいモノ」が同列に「神様」として奉られている。
(詳しくは「神殿」の項を参照)


そんな下地があったおかげか、藩国民のレトロライフに対する見方は
「寄生体」でも「脅威」でもなく、
「何かすごい友人」であった。



何より、国の目標にして全国民の願いである「ぽち姫の幸せ」のためになるというのだ。

ニューワールドへの投錨時より「ぽちラブ」を謳ったこのになし藩国の民において、
これ以上の理由があるだろうか?







そうして、膨大に増えたサンプルによってレトロライフの生態も徐々に判って来た。

そのいくつかをまとめると、



1.レトロライフは、宿主の身体に病気や欠損部分(人工心臓)などがある場合、「
通常の状態に戻そうと」その箇所の修復を最優先にて行う。

これは、宿主との共生をはかるためであり、レトロライフがヤドリギなどの「寄生生物」では無く、
腸内細菌などの「共生生物」であることを表している。

(また、余談だがこれにより国の医療費負担額が減り平均寿命も上がった事を付け加えておこう。)



2.レトロライフの変態には宿主の生活に多大な影響が出るようで、

道具を多用する風紀委員や農作業者などは道具型に、体の弱ってきた老人や体を酷使する騎士などは身体強化型
に、

自立稼動型も宿主が海に馴染みがあれば海に適した形態に、
山に馴染みがあれば山に適した形態など、になし藩国の四季と恵まれた自然により、
多種多様なに形態に変態した。


3.当初、子供達へのレトロライフ移植は心身への影響や暴走の危険性により嫌煙されてきたが、
いざ移植してみると子供達のほうが高い順応性を表し、
また暴走の危険性もほとんど無かった。

逆に、大人よりも意思の疎通(心を通わせる、と記したほうが近いか?)が取れると共に、
そのコミュニケーションから情操教育への成果も見られ、
ダンジョン攻略と並び学校のカリキュラムへ組み込もうとの動きも出始めている。

(そのために、7日間ぐらい学生と学校側とで戦争が合ったらしいが詳細は定かではない。)





そして・・・。


になし藩国に新たな友人「レトロライフ」が加わった。

今も、数多くの国民により日々サンプル数は増加し、研究結果は実を結ぼうとしている。

になし藩国の、いや、アイドレスの願いである「ぽち姫の幸せ」まで、もう少しである。









……になし藩国はファンタジーではない。



子供達が数メートルのモンスターと戯れ、老人達は車を優々と追い抜き、道行く人々は武器を手にする。

そんな光景が、この国では当たり前になった。



他国から見れば、ぶっちゃけファンタジー以外の何物でもない光景だが、
になし藩国にとってはこれこそが日常である。


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なにしろ、レトロライフは我らの友人である。

友人を見た目の違いで差別する者など、この国には居ないのだから。




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最終更新:2007年07月25日 13:02