「103」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

103」(2008/01/29 (火) 22:34:44) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<p>/103/<br> 緊急の国内放送で全員を会議室に呼び出した。<br> 距離的に近い執務室にいたになし、次いで芒と瑠璃と連れ立って現れる。<br> やや遅れて伏見登場。<br> 「全員揃ったわね」<br> この場には6人──と玲音の死体がいることになる。<br> 瑠璃などは別に気にした風もなく椅子に座っているが、芒や伏見は露骨にそちらの方へ視線を向けないようにしていた。<br> 「じゃあ最初にタイムテーブルの確認からします」<br> あんまり意味はないんだけど。と小声で呟いてから備え付けのホワイトボードに各々の行動を書き連ねていく。<br> 「ちなみに時間は全部その辺、ってだけで厳密には気にしなくてもいいから」</p> <p>・8時:芒、になし出勤。<br> ・9時:芒、瑠璃、食堂で朝食。<br> ・9時10分:伏見、になしと会談。<br> ・9時30分:芒、執務室に戻る。<br> ・10時:九重、出勤。<br> ・10時:瑠璃、商店街に向かう。<br> ・11時:瑠璃、玲音にケチャップ渡す。<br> ・11時10分:伏見、玲音と会う。<br> ・11時10分:になし、玲音を見かける。<br> ・13時30分:九重、死体発見。伏見と会う。芒と瑠璃を食堂に集める。<br> ・14時:調査開始。</p> <p>「大体こんな感じね。どっか間違ってる?」<br> 念のため確認を取ったが全員が首を横に振った。<br> さて、ここからが本題だ──。<br> 「最初に気になったのは……九重さんの発言の違和感ね」<br> 九重が口を開きかけたが視線で威嚇して黙らせる。<br> 「今日何をしてたか聞いたとき、『13時半まで誰とも会わなかった』って言った。でも実際は伏見さんと会ってる」<br> 会ったんだよね?と確認を取ると、観念したのかしおらしく頷いた。<br> 「今国には6人居て、食堂で4人しかいないのに『犯人はこの中にいる』なんて断言するってことは、その場限りの適当か……」<br> 「犯人がもう解ってたって事?」<br> 「まぁ、そうね。解ってたってよりは、解ってて庇ったって方がしっくり来るかな。<br>  そこに居た4人のうちに犯人が居たならそれは事実を言ってるだけだし、そこに居ない人が犯人なら目晦ましにはなる。<br>  後は適当に証拠を探して、探したけど良く解りませんでしたーとか言えばそれなりに丸く収まる。<br>  この場に居ない伏見さんの存在を隠したかった。それは──犯人がその人か、その人に証言されたらまずい事があるか、のどっちかだと思う」<br> 瑠璃の疑問を肯定しながら、スカートのポケットからハンカチを──ハンカチに包まれた白髪を取り出した。<br> 「さて、この髪の毛。会議室に落ちてたんだけど」<br> 全員が伏見を見た。<br> 伏見以外ははてない国人なので髪は赤い。伏見だけが北国人なので白い頭髪をしている。<br> 「これらの事実から導き出される結論は──」</p> <p><em>◆犯人は伏見で九重はそれを庇っている→111<br> ◆犯人は九重で伏見に見られた何かを知られたくなかった→113<br> ◆まだ早い。これだけではピースが足りない→112</em></p>
<p>/103/<br> 緊急の国内放送で全員を会議室に呼び出した。<br> 距離的に近い執務室にいたになし、次いで芒と瑠璃と連れ立って現れる。<br> やや遅れて伏見登場。<br> 「全員揃ったわね」<br> この場には6人──と玲音の死体がいることになる。<br> 瑠璃などは別に気にした風もなく椅子に座っているが、芒や伏見は露骨にそちらの方へ視線を向けないようにしていた。<br> 「じゃあ最初にタイムテーブルの確認からします」<br> あんまり意味はないんだけど。と小声で呟いてから備え付けのホワイトボードに各々の行動を書き連ねていく。<br> 「ちなみに時間は全部その辺、ってだけで厳密には気にしなくてもいいから」</p> <p>・8時:芒、になし出勤。<br> ・9時:芒、瑠璃、食堂で朝食。<br> ・9時10分:伏見、になしと会談。<br> ・9時30分:芒、執務室に戻る。<br> ・10時:九重、出勤。<br> ・10時:瑠璃、商店街に向かう。<br> ・11時:瑠璃、玲音にケチャップ渡す。<br> ・11時10分:伏見、玲音と会う。<br> ・11時10分:になし、玲音を見かける。<br> ・13時30分:九重、死体発見。伏見と会う。芒と瑠璃を食堂に集める。<br> ・14時:調査開始。</p> <p>「大体こんな感じね。どっか間違ってる?」<br> 念のため確認を取ったが全員が首を横に振った。<br> さて、ここからが本題だ──。<br> 「最初に気になったのは……九重さんの発言の違和感ね」<br> 九重が口を開きかけたが視線で威嚇して黙らせる。<br> 「今日何をしてたか聞いたとき、『13時半まで誰とも会わなかった』って言った。でも実際は伏見さんと会ってる」<br> 会ったんだよね?と確認を取ると、観念したのかしおらしく頷いた。<br> 「今国には6人居て、食堂で4人しかいないのに『犯人はこの中にいる』なんて断言するってことは、その場限りの適当か……」<br> 「犯人がもう解ってたって事?」<br> 「まぁ、そうね。解ってたってよりは、解ってて庇ったって方がしっくり来るかな。<br>  そこに居た4人のうちに犯人が居たならそれは事実を言ってるだけだし、そこに居ない人が犯人なら目晦ましにはなる。<br>  後は適当に証拠を探して、探したけど良く解りませんでしたーとか言えばそれなりに丸く収まる。<br>  この場に居ない伏見さんの存在を隠したかった。それは──犯人がその人か、その人に証言されたらまずい事があるか、のどっちかだと思う」<br> 瑠璃の疑問を肯定しながら、スカートのポケットからハンカチを──ハンカチに包まれた白髪を取り出した。<br> 「さて、この髪の毛。会議室に落ちてたんだけど」<br> 全員が伏見を見た。<br> 伏見以外ははてない国人なので髪は赤い。伏見だけが北国人なので白い頭髪をしている。<br> 「これらの事実から導き出される結論は──」</p> <p><em><a href= "http://www33.atwiki.jp/areb/pages/120.html">◆犯人は伏見で九重はそれを庇っている→114</a><br> <a href= "http://www33.atwiki.jp/areb/pages/121.html">◆犯人は九重で伏見に見られた何かを知られたくなかった→113</a><br> <a href= "http://www33.atwiki.jp/areb/pages/122.html">◆まだ早い。これだけではピースが足りない→112</a></em></p>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: