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*神様が萌え燃えな煩悩を元に色々ぱにっくを引き起こしちゃう短編集(かもぱにっ) ---- "神々のおわす街"邪馬。 学園都市たるそこには数多の学生と、そして八百万の神《アバター》が住んでおりました。 神々の姿はそれこそ千変万化、人型のみならず、妖精や幽霊、吸血鬼に妖怪、更には宇宙人や死神、閻魔様までおわします。 さてはて。 そんな邪馬でも見た目はともかく中身がちょっぴりはっちゃけた、そんな二人の楽しい武勇伝がはじまります。 ---- #contents ---- #areaedit() **01.妄想爆裂みすたーぜうす  ちゅんちゅん――  未だ寒い二月頃の北九州、"邪馬"。  一般的には学園都市と呼ばれ、多数の学生達が集う生徒と先生だけの街。  ――と、本来は思われている。  だが、しかし、ここ邪馬には、更にもう一分類、知性を持った存在が居た。  雛鳥の声が響く小さな白壁の部屋、中にあるベッドに寝ている黒髪の少女に近づいていく、執事服を纏ったベビーフェイスの金髪碧眼優男こそがそのように分類される存在である。  彼は、"アバター" 神を求める人の学問にして信仰の結晶、"神学"の果てに人の世に呼び起こされた神の欠片。  その身の存在感と叡智、ついでに美貌は、いかに偽の躯に押し込められようとなんら薄まることはなく。  現に優しくベッドに寄り添い、雪のような肌を持つ美しい少女を優しく起こそうとしているように見えるその男性。  世の女性ならば、その内七割近くが、その優しげな眼差しに、薄っすらと微笑む唇の色香に惑い、堕とされてしまいそうな禁断のカリスマをかもし出している。  ちなみに残りの三割のうち、一割は貞操堅く、一割は男性恐怖症、九分と五厘はレズビアン、残りの五厘が統計上の例外である。 ――さておいて。  執事服の男は、己が身から溢れる王の如き威光をそのままに、しかし、かしづく下僕のようにそっと背に腕を回し身を起させる。  んん――、小さく漏らす声混じりの吐息と軽い身じろぎに微笑みを深めた青年はただただ優しげに声をかける。 「主――朝だよ、起きなさい」 「……あふ、朝――?」 「そしていつものように朝の楽しい激しい運動を行おうではないか!」  中世英国のお嬢様と執事な雰囲気は一瞬のうちにカオスの権化に制圧された。こうかはばつぐんだ!  &bold(){めきょっ}  青年が魅力的なとてもいい笑顔と共に言葉を言い放つと共に響き渡る快音。  同時に、清々しすぎる笑顔でベッドから床に落下し、世にも惨たらしい、まさしく肉と骨を打ちつけるような衝撃音を学生寮全体に響かせる。 「いきなり危ないじゃないかね、主」 「危ないのはこっちよ、この腐れ性犯罪者」  人間ならばさっさとあの世まで吹き飛ばされているような一撃を受けてなお、さっさと起き上がり愚痴を零す男。  そして、そんな人外っぽい一撃を叩き込んで置きながら平気そうな表情――興奮でか頬を赤らめてはいるが――の巨大なハリセンを持った少女。  どれくらい巨大かって、ぱっと見、180だか190だかあるようなそれなりに大きな青年の身の丈と同じ程といえばよく理解できるであろうか。 「何を言っているんだね――主。そう褒めるな、照れるじゃないか」 「褒めてないわよ!?」 「萌えたら発情して、とりあえず抱く! それが漢の中の漢、ゼウスとしての――!?」  先ほどの快音が再び響き渡る。今度は一発に留まらず――グォレンダァ!  流石アバター。人ならざる身には血すらも通っていないのか(そもそも実体を持っていないが)、朝の爽やかな空気に満ち溢れた空間を惨劇の舞台に変えることは無かった。  だがしかし。流石に並人どころか並の異形ならば木っ端微塵になりかねない豪腕の一撃を五発も浴びれば最早グロッキーのようで、地に突っ伏し、床でガクガクしている。  というか、小さな身体に見合わず、とんでもない筋力である、この少女。 「豪腕言うな! こいつがいつもいつもいつもいつもいつもいつも変なことばっかりやるからこんな……!」  死に掛け男は最早視野の埒外、ハリセンを脇に置きながら、どんよりとした雰囲気でOTLとなる少女。  惜しいかな。少女の貧しい、もといささやかなスタイルでは、そんなポーズでも一切際立ったりはしないのである。どことは名言しないけれど。 「貧乳って言うなー!?」 「お……落ち着け、主」 「……な、何よ、あんた。 本気でぶん殴ったのにこんなに早く目覚めたのっ!?」 「ああ――冥界の淵に旅をしてペルセポネちゃんと楽しいお話をしていた、していたが――」 「いたが……?」 「どうしても主に言わねばならないことがあるような気がして、名残惜しいが急いで帰ってきたのだ」 「ずっといちゃついてればよかったのに」  ちなみにペルセポネ。冥界の主、ハーデスの奥さんである。つまり、お兄さんのお姉さんを口説いていたのだ。  ついでにお兄さんのハーデスは、ペルセポネさんを浚ってきて強引に女王にしたというのだから鬼畜である。これも血か。  さておき。何となくシリアスな雰囲気、憎まれ口を叩きながらぷいとそっぽ向いた少女も嫌々ながら、と見せかけつつ、耳を傾ける。 「主――」 「……な、何よ」 「安心しろ、貧乳はステータスだ。 我は貧乳にも豊満にもロリペド熟女、何でも対応できるぞ!」  だから安心するがよい! むしろ今から大きくしてやろうぞ、等と高らかに豪語し、詰め寄る青年。  常ならばすぐさまハリセンを振り回し、動けないように地に沈める少女は、何か真っ赤になって震えていて。  ああ、ついにOKサインが出たか、今までのはツンデレだったのね、萌えまくったゼウス様は己がリピドーに任せてがば、と組み伏せようと――  &bold(){ぐしゃっ} 「ぐおおおおおお!?」  クリーンヒット。青年の頭を抉るように叩き込まれた本日第六打。  電撃に打たれたようにベッドに沈む青年に、更に一発、二発、三発――最早数え切れない程に叩き込まれる嵐の如き乱打。  太鼓を叩くようなペースでごっすんごっすん五寸釘! いたくないわと打ち続ける少女は、周囲の迷惑とかそういったものを放ってただ叫んだ。 「貧乳て、言うなー!」  主によるアバターの惨殺事件(もどき)は、騒音にやってきた管理人が来るまでずっと続いたのでした、どっとはらい ----
*神様が萌え燃えな煩悩を元に色々ぱにっくを引き起こしちゃう短編集(かもぱにっ) ---- "神々のおわす街"邪馬。 学園都市たるそこには数多の学生と、そして八百万の神《アバター》が住んでおりました。 神々の姿はそれこそ千変万化、人型のみならず、妖精や幽霊、吸血鬼に妖怪、更には宇宙人や死神、閻魔様までおわします。 さてはて。 そんな邪馬でも見た目はともかく中身がちょっぴりはっちゃけた、そんな二人の楽しい武勇伝がはじまります。 ---- #contents ---- #areaedit() **01.妄想爆裂みすたーぜうす  ちゅんちゅん――  未だ寒い二月頃の北九州、"邪馬"。  一般的には学園都市と呼ばれ、多数の学生達が集う生徒と先生だけの街。  ――と、本来は思われている。  だが、しかし、ここ邪馬には、更にもう一分類、知性を持った存在が居た。  雛鳥の声が響く小さな白壁の部屋、中にあるベッドに寝ている黒髪の少女に近づいていく、執事服を纏ったベビーフェイスの金髪碧眼優男こそがそのように分類される存在である。  彼は、"アバター" 神を求める人の学問にして信仰の結晶、"神学"の果てに人の世に呼び起こされた神の欠片。  その身の存在感と叡智、ついでに美貌は、いかに偽の躯に押し込められようとなんら薄まることはなく。  優しくベッドに寄り添い、雪のような肌を持つ美しい少女を優しく起こそうとしているように見えるその男性。  世の女性ならば、その内七割近くが、その優しげな眼差しに、薄っすらと微笑む唇の色香に惑い、堕とされてしまいそうな禁断のカリスマをかもし出している。  ちなみに残りの三割のうち、一割は貞操堅く、一割は男性恐怖症、九分と五厘はレズビアン、残りの五厘が統計上の例外である。 ――さておいて。  執事服の男は、己が身から溢れる王の如き威光をそのままに、しかし、かしづく下僕のようにそっと背に腕を回し身を起させる。  んん――、小さく漏らす声混じりの吐息と軽い身じろぎに微笑みを深めた青年はただただ優しげに声をかける。 「主――朝だよ、起きなさい」 「……あふ、朝――?」 「そしていつものように朝の楽しい激しい運動を行おうではないか!」  中世英国のお嬢様と執事な雰囲気は一瞬のうちにカオスの権化に制圧された。こうかはばつぐんだ!  &bold(){めきょっ}  青年が魅力的なとてもいい笑顔と共に言葉を言い放つと共に響き渡る快音。  同時に、清々しすぎる笑顔でベッドから床に落下し、世にも惨たらしい、まさしく肉と骨を打ちつけるような衝撃音を学生寮全体に響かせる。 「いきなり危ないじゃないかね、主」 「危ないのはこっちよ、この腐れ性犯罪者」  並人ならばさっさとあの世まで吹き飛ばされているような一撃を受けてなお、即座に起き上がり愚痴を零す男。  そして、そんな人外っぽい一撃を叩き込んで置きながら平気そうな表情――興奮でか頬を赤らめてはいるが――の巨大なハリセンを持った少女。  大きさを表すとするならば、1m90cm程はある青年の身の丈に並びそう、といえばよく理解できるであろうか。 「何を言っているんだね――主。そう褒めるな、照れるじゃないか」 「褒めてないわよ!?」 「萌えたら発情して、とりあえず抱く! それが漢の中の漢、ゼウスとしての――!?」  先ほどの快音が再び響き渡る。今度は一発に留まらず――グォレンダァ!  流石アバター。人ならざる身には血すらも通っていないのか(そもそも実体を持っていないが)、朝の爽やかな空気に満ち溢れた空間を惨劇の舞台に変えることは無かった。  だがしかし。流石に並人どころか並の異形ならば木っ端微塵になりかねない豪腕の一撃を五発も浴びれば最早グロッキーのようで、地に突っ伏し、床でガクガクしている。  というか、小さな身体に見合わず、とんでもない筋力である、この少女。 「豪腕言うな! こいつがいつもいつもいつもいつもいつもいつも変なことばっかりやるからこんな……!」  死に掛け男は最早視野の埒外、ハリセンを脇に置きながらどこか陰気に黄昏る少女。  惜しいかな。少女の貧しい、もといささやかなスタイルでは、そんなポーズでも一切際立ったりはしないのである。どこであるとは名言しないけれど。 「貧乳って言うなー!?」 「お……落ち着け、主」 「……な、何よ、あんた。 本気でぶん殴ったのにこんなに早く目覚めたのっ!?」 「ああ――冥界の淵に旅をしてペルセポネちゃんと楽しいお話をしていた、していたが――」 「いたが……?」 「どうしても主に言わねばならないことがあるような気がして、名残惜しいが急いで帰ってきたのだ」 「ずっといちゃついてればよかったのに」  ちなみにペルセポネ。冥界の主、ハーデスの奥さんである。つまり、義姉さんを口説いていたのだ。  ついでにお兄さんのハーデスは、ペルセポネさんを浚ってきて強引に女王にしたというのだから鬼畜である。これも血であろう。  さておき。何となくシリアスな雰囲気、憎まれ口を叩きながらぷいとそっぽ向いた少女も、仕方なしに耳を傾ける。 「主――」 「……な、何よ」 「安心しろ、貧乳はステータスだ。 我は貧乳にも豊満にもロリペド熟女、何でも対応できるぞ!」  だから安心するがよい! むしろ今から大きくしてやろうぞ、等と高らかに豪語し、詰め寄る青年。  常ならばすぐさまハリセンを振り回し、動けないように地に沈める少女は、何か真っ赤になって震えていて。  ああ、ついにOKサインが出たか、今までのはツンデレだったのね、萌えまくったゼウス様は己がリピドーに任せてがば、と組み伏せようと――  &bold(){ぐしゃっ} 「ぐおおおおおお!?」  クリーンヒット。青年の頭を抉るように叩き込まれた本日第六打。  電撃に打たれたようにベッドに沈む青年に、更に一発、二発、三発――最早数え切れない程に叩き込まれる嵐の如き乱打。  太鼓を叩くようなペースでごっすんごっすん五寸釘! いたくないわと打ち続ける少女は、周囲の迷惑とかそういったものを放ってただ叫んだ。 「貧乳て、言うなー!」  主によるアバターの惨殺事件(もどき)は、騒音にやってきた管理人が来るまでずっと続いたのでした、どっとはらい ----

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