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815 幼馴染アレ×ティエ 性別は自由 [sage] Date:2008/06/26(木) 19:42:25 0 ID: Be:
幼馴染アレハレティエに萌えたので。
ティエリアの性別はどっちでもいいと思ってるので、ご自由にどうぞ。
ただ、セーラー服なので、無理!という人はスルーでお願いします。
ちなみにアレ編。





816 幼馴染アレ×ティエ 性別は自由 [sage] Date:2008/06/26(木) 19:42:47 0 ID: Be:


梅雨が明けてじりじりと日差しが強くなった7月初旬、隣を歩くティエリアは少しうっ
とうしそうに肩まで伸びた髪を払った。僕はというと何故かティエリアは眼鏡焼けをした
ことがなかったっけ、あんなに肌が白いのに不思議だ、などという事をただ茫洋と思って
いた。
落ち着かない、視線が彷徨う。何故こうも浮ついているのかというと、僕らは今ティエ
リアの家に向かっているのだ。それも二人きりで、だ。いつもはハレルヤがいるのが当然
である3人という状態。だが、今日はその均衡が崩れている。
そもそもの事の発端はというと、期末テストが近いにも関わらず、最近成績の芳しくない
僕を心配しての事である。「うちに来い、仕方がないから教えてやる。」と大層な物言い
だったが、内心では急に訪れたチャンスに小さくガッツポーズをした。見慣れた道、ただ
ハレルヤが居ないというそれだけの状況なのにも関わらず、僕は気分が高揚している事に
気付いている。照りつける太陽に焼かれ、白むアスファルトの白線を、ただただ気を散らす
ように追った。


―――もう夏はすぐそこまで来ていた。




ティエリアの自宅へと上がると、すぐに部屋へ通された。――両親は、いない。どうやら
また出張のようだ。両親がいないからといって別にどうにかなるわけではないのだが、まだ
告白さえしていない癖に、つい不埒な事を考える。まったくもって僕は健全な男子高校生だ。
「冷房、今付けるから。」
「え、あ、はい!」
そう言ってティエリアはリモコンを探し始める。不埒な想像に思考の半分を奪われていた僕は、
ティエリアの言葉で急に現実に引き戻される。あまりに虚を突かれたので、思わず素っ頓狂な
返事をしてしまった。
「そういえば」
「うん?」
「何故ハレルヤは来ないんだ。期末前だというのに、また女と遊び歩いているのか?」
「ああ、ハレルヤは要領がいいからね、なんだかんだで僕より成績いいし。オンとオフの使い
分けができているって事でしょう?」
「理解できない。」
暑さも相まってか、少し苛立ったような態度を見せるティエリア。セーラー服の襟元を摘み、
パタパタと胸元に風を送っている。リモコンはまだ見つからないらしい。
ずっと思っていた事がある、ティエリアはハレルヤの事が好きなのだろうか。朝起きる事が
ない様なら部屋まで怒鳴り込みに行くし、常に女性の影がつきまとうハレルヤに、ティエリアは
いつだって苛立ちを隠そうとはしない。今回の事だってそうだ。僕らはずっと幼馴染としてやって
きたけれど、僕はいつだってティエリアを見ていた。だからふと、そんな風に思う瞬間がある。
僕のティエリアに対する態度と同じく、ティエリアのハレルヤに対するそれは不自然だった。
でもハレルヤはそんな態度を見せない。僕が思うに彼だってティエリアの事が好きなはずだ。
それなのに常に女性関係は耐えないし、今回のように僕とティエリアを平気で二人きりにする。
ティエリアとはまた違うが、双子だというのに僕は彼の事を時々理解できずにいた。



それにしても室内が暑い。
「ティエリア、リモコン…。」
「あった。」
ティエリアが更に苛立ちながら指で示した先には、ベッドの上方に建てつけてある簡易な
インテリア棚の上だった。もとから冷房の傍にリモコンを置けるように作られたのか、冷房の
すぐ横に設置されている。
「な、なんであんな場所に…あれじゃあティエリア届かないはずだよね。」
「今年冷房を付けるのは今日が初めてだ。我が家の冷房はリモコンが一つしかないからな。
おそらくこの間、父が拝借した後にここへでも置いたのだろう。」
「じゃあ僕が取るよ。」
僕はティエリアのベッドに乗り上げ、棚へと手を伸ばす。その間にティエリアはベッドに腰かけ、
後ろ手を付いて呆れた様な顔で天井付近の棚を仰いだ。
「お前の様に無駄にでかい奴でも届かないのか。」
「ちょ、酷いなそれ。待ってて、あと少し…なんだ。」
「頑張れ、アレルヤ。」
ふいに目元を緩めて、ティエリアいたずらっぽく微かに笑った。滅多に見ることのできないささやかな
笑みに気を取られ、体から力が抜ける。その瞬間――。
「わ、っと…!」
「アレルヤ!」
危ない、とティエリアが言うより先に、僕はマットレスに沈み込んだ。急に逆転した視界に驚いたまま、
ボスン!というやけにリアルな音に、ベッドに腰かけていたティエリアの存在を思い出す。

「ごめんティエリア!だいじょう…」
勢いよくがばりと起き上がると、眼前にはティエリアのきれいな顔があった。ふと、目と目が
かち合ったまま、逸らす事ができない。
ベッドに散らばる髪、襟元から覗く汗ばんだ胸元、そして押し倒している僕。そして居心地が
悪そうにティエリアが少し身じろいだせいか、スカートがめくれてティエリアの膝が僕の股間を
かすめた。めくれた膝丈のスカートの隙間から、普段は見ることのできないスラリと伸びた腿が
惜しげもなく晒されている。
――やばいやばいやばい!
早鐘のように鼓動が早まる。
ゴクリ、と喉が鳴るのを感じた。
きっとティエリアにも聞こえていただろう。我ながら浅ましい姿だと思う。
「ティエリア…」
「……」
どうしてだろう、なんで何も言わないんだ。
こちらを見たまま沈黙を続けるティエリアをよそに、僕の欲望は高まってゆくばかりだ。ただ
触れたくてたまらなかった。微動だにしないティエリアの胸元に手を伸ばす。許されることがないと
分かっていながらスカーフに手をかけ、しゅるりとそれを解いた。なんだか、いやに生々しい音だ。
そして瞬間、ティエリアの体が少しこわばるのを感じた。
「アレルヤ」
「ごめん、ティエリア…僕」
ごめん、なんて卑怯なセリフだろう。ティエリアの微弱な抵抗も虚しく、僕はそのすべらかな
首筋へと舌を這わせる。
「…っ!あ、アレルヤ」
背筋がぞくぞくする、オスの本能だろうか。食べてしまいたい。
「アレルヤ…」
かわいい、かわいくてきれいなティエリア、好きで仕方がなかったティエリア。僕のものにしたい、
はやくはやく、僕だけのもに――。


「……やめろ」




「麦茶、飲むか?」
「いただきます…」
なんとも情けない声でティエリアから麦茶を受け取った。喉元を過ぎるそれはひんやり
として、高ぶった熱を冷ますのに効果的だった。
あの時、ただ一言「やめろ」と言い放ったティエリア。その瞬間僕は眠りから覚めるかの
様にはっと我に返った。ぎこちなさに目を泳がす僕をよそに、ティエリアはというと台所へと
麦茶を取りに行ったのだった。襲ってしまった僕が気を使われるだなんて、ああ本当に情けない。
まだ好きだという大切な想いさえ口にしていないというのに。
「アレルヤ、どうした」
どうしたってそんなばかな。
「勉強、しにきたんだろう。早く始めるぞ」
「ティエリア、僕」
「早く」
苦々しさに思わず顔が歪む。まるで遮るかの様なティエリアの声に、僕はただ従わざるを得なかった。

窓から初夏のにおいがしている。冷房をつけひやりとした室内とは対象に、窓枠から見える路地は
明るく照らされていた。もうすぐ夏が来る。本格的な夏が来る頃には、僕らの関係も変化しているの
だろうか。否、しないだろう。だってティエリアはハレルヤの事が好きなのだ。じりじりと迫る日差しを
背に、そっと問題集に集中するティエリアの顔を覗き見る。


――そこには、問題集には手をつけず、頬を染めたティエリアがいた。



ああ、結局好きだと一言も告げることができなかった。

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