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543 :名無しさん@ビンキー:2008/04/08(火) 00:34:44 O
微妙にリクの在ったアレティエ結婚話というか何というか…なSS投下。
一応>>507-509の続きだけど、別にこれ単体でも読めるかも。
・甘々
・エロ無し
・アレルヤオールバック仕様
・性別:ティエリア

おk!な人はどぞー


544 :アレティエ結婚:2008/04/08(火) 00:36:15 O

お互いに熱を貪り合い、ティエリアが深い眠りに落ちてから数時間後。
「……?」
自分のそれなりに長い髪が誰かの指に梳かれる心地よい感覚に、ティエリアはそっと瞳を開けた。
「あ…ごめん。起こしちゃった?」
「アレル…ヤ…?」
ティエリアの赤い瞳に優しいアレルヤの顔が目一杯映り込み、ティエリアは思わず軽く瞬きをした後、
「問題ない。」
とだけ答えた。
相も変わらず不遜なその態度に、アレルヤはくすりと微笑む。
「………」
先程まで夕焼け色に染まっていたアレルヤの部屋は、今はもう真っ暗で。静寂の中、窓から差し込む月明かりだけがシーツに沈むティエリアとアレルヤを優しく包み込んでいた。
しばらくぼんやりとした思考でそんなアレルヤを見つめた後、ティエリアは或ることに気付いてみるみるうちに顔を真っ赤に染めた。
「どうしたの?ティエリア」
「…ずっと、こうしててくれたのか?」
「こう?」
とんとん、とティエリアは自分の頭が乗っかったアレルヤの逞しい腕を軽く叩く。
その行為にアレルヤは、ああ、と納得し
「懐かしいでしょ?腕枕。」
と屈託の無い顔で静かに微笑んだ。
「…君は相変わらず、馬鹿だ。」
真っ赤に染まった顔で、しかし何処となくキツい口調でそう呟くティエリアに、アレルヤは思わず軽く噴き出した。
「なっ…何がおかしい!」
「ごめん、ティエリアがあまりにも可愛いから」
「可愛いとか言うな!」
憤慨したその姿はまさに四年前のティエリアそのもので。アレルヤには四年間の空白全てがまるで無かったもののように感じられた。

「っ万死に値する!!」
ついにその空気に耐えられなくなったのか、はたまたこれ以上真っ赤に染まった自分の顔を見られたくなかったのか、ティエリアは勢いよくアレルヤの体に抱きつき自らの顔をアレルヤの逞しい胸筋にぐっと押し付けた。
「!」
突然胸に感じたティエリアの温度と息遣いに、アレルヤは一瞬思考が真っ白に染まった。やがてどちらのものかも分からない激しい鼓動の音にはっとして、たまらずティエリアを抱き締めた。
「…アレルヤ?」
ぎゅーっとキツく抱き締められ、些か苦しい。それを主張するかの様にもぞもぞとアレルヤの腕の中で僅かに体を身じろがせると、はぁ、と短くしかし熱っぽいアレルヤの溜め息が聞こえた。
「無理…ティエリア、可愛すぎ…」
低く囁くような声でそう呟かれ、ティエリアの胸がドキンと高鳴る。
そして次の瞬間、ちゅっ、とティエリアの額にアレルヤの唇が触れた。
「…な…」
「ティエリア、渡したいものが在るんだ。」
不意にアレルヤが一旦ティエリアと距離を置き、真面目な顔でティエリアの赤い瞳をじっと見つめた。
アレルヤの突然の行動に混乱するも、金と灰の鮮やかなオッドアイにまっすぐ射ぬかれると、何も言えなくなる。
「…ちょっと、起き上がってくれるかな?」
アレルヤは苦笑しながらティエリアの頭が乗っかったままの自らの腕を多少ずらすと、それに気付きティエリアは慌てたようにガバッと起き上がる。
ごめんね、と申し訳なさそうに呟くとアレルヤも起き上がり、ベッドの横の棚に腕を伸ばしごそごそと何かを漁り始めた。
ティエリアは不思議そうな顔で、そんなアレルヤの行動をじっと見つめた。

やがて目的のものが見つかったのか、アレルヤは何かを手に取るとさっとそれを後ろに隠した。
「……?」
それを訝しげに見つめていると、アレルヤは満面の笑みを浮かべた。
「ティエリア」
そしてティエリアの名前を呼んだ後、アレルヤは今まで自分たちの体を包んでいた真っ白なシーツを剥ぎ取り、それをそっとティエリアの頭から被せた。
「………」
ふわふわとティエリアの視界が純白のシーツで埋まる。
理解できないアレルヤの行動にぱちぱちと瞳を瞬かせた後、はっと今の自分の状況に気付き、勢いよく目の前のシーツを掻き分けた。
「アレルヤ・ハプティズム!!何をふざけたことを…!」
ようやくバッ!とシーツの中から顔を覗かせると、すぐ目の前でアレルヤのオッドアイが輝いていた。
アレルヤは憤慨するティエリアに優しく微笑み掛けると、自分の手の中に収まっていた高級そうな正方形の箱を、純白のシーツの間から顔を覗かせるティエリアの前に差し出した。
「………?」
不意を突かれたティエリアはその箱を目で追い、顔に疑問符を浮かべた。
しばらくその箱をじっと見つめていると、アレルヤの手によって箱がゆっくりと開かれていった。
「………っ!」
その箱の中に入っていたものを見て、思わずティエリアは息をのんだ。
「アレルヤ…これ、は……」
ティエリアの目に映ったもの。それは、銀色に輝く1つの指輪だった。

「!」
しばらく呆けたようにそれを見つめていると、アレルヤの指がその指輪をゆっくりと箱から引き抜き、もう片方の空いていた手でティエリアの左手をそっと掴んだ。
そしてアレルヤによって、ティエリアの左手の薬指にそっとその指輪が通された。
「………」
それを確認したのと同時に、アレルヤは静かに深呼吸をした後に、意を決したかのようにティエリアの赤い瞳をまっすぐに見つめた。
「ティエリア。僕と、結婚して下さい。」
優しい、しかし意志の強さを秘めたアレルヤの声が、心地よい程に耳に響いた。
アレルヤの言葉を何度も何度も脳内で反芻し、やがてその言葉の意味を理解した頃、ティエリアの頬につーっと一筋の涙が零れ伝った。
「………っ…!!」
やがて次から次へボロボロと溢れ出てくる涙に、ティエリアの心は一層大きく揺さぶられた。
止まれ、止まれ、いくらそう思っても、ティエリアの涙は止まらない。
「…ティエリア…」
アレルヤはそんなティエリアを落ち着かせるように、ただ静かに名前を呼んだ。
ティエリアはそんなアレルヤを涙で一層真っ赤に染まった瞳でキッと睨み付けると、
「君は本当に馬鹿だ………!!!」
吐き出すかのように叫んだ。
そして、そのまま力いっぱい目の前のアレルヤに抱きついた。
「ティエリ、ア」
「君は本当に、馬鹿、だ…よりにもよって、こんな俺を、選ぶなん、て……っ」
ひっく、と嗚咽混じりにアレルヤの胸の中で泣きじゃくるティエリアを、アレルヤはシーツごとぎゅっと抱き締めた。
「うん。僕は馬鹿だ。これを渡すのに、四年も掛かってしまった。」
僕にもっと勇気が在れば、僕は四年前に既にティエリアにプロポーズしてたのにね。そう悪戯っぽく呟いたアレルヤに、さらに涙が溢れて来る。

「…返事、聞いてもいいかな?」
アレルヤのその言葉に、ティエリアはゆっくりと涙でぐちゃぐちゃになった顔を上げ、しっかりとアレルヤの顔を見据えた。
そして、いつもの鋭い眼光でキッと睨みつけると、
「…幸せにしないと、万死に値する!!!」
顔を真っ赤にして、そう叫んだ。
アレルヤはさらにキツくティエリアを抱き締めると、幸せそうに呟いた。
「絶対に、幸せにするよ。」
そしてシーツを頭から被ったままのティエリアを今一度じっと見つめて、花嫁さんみたいだ、と囁いた。
全裸に指輪だけの花嫁など居るものか、と顔を真っ赤に染めたティエリアにそう言われ、そうだね、でもとっても綺麗だよ、と返した。

月明かりの中、ゆっくりと2人の影が重なった。


終.

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