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第7章――“怠惰なるものの奉仕種族に関する諸考察”
書かれている内容
・無形の落とし子と呼ばれる、黒い液状の生命体に関する考察。
発生経緯や生態、特性や知能などについての研究結果
・人間と同等の知性を備え、通常の方法では打撃を与え難く、
驚くほど高い繁殖力と、身体を様々な形態に変化させる自己進化能力を持つ
・一たび解き放たれたが最後、際限ない増殖によってあらゆるものを呑み込む…
この書で出来そうな事
・無形の落とし子を生み出す方法
・限定的な使役のやり方(暴走や反乱などに注意!)
・撃退する為の手段
など
それ以外の部分
まだ詳しく読んでない
・特殊な水棲生物についてと、それらが信奉する存在について
・ナイハーゴの葬送歌
・グルーンとかツトゥグアとか
・水神クアタトについての曰くつきな逸話。
(わかりました、じゃあ細かくお話ししますね)
(まず、この本の現在の在り処ですけど…。
この行政庁舎の中にある図書館の、非公開書庫内にしまわれているそうです)
(というのも、以前はある人物の所有だったそうなんですが、
どうやら家族も親しい知り合いも居ない人だったらしくて、全ての遺産を市に寄贈してしまったとかで…。
自動的に図書館行きになったみたいです)
(その人の名前は、アンゼルム・ヴェルダーホーフ。
セクンダム・アウローラ市の建設計画を主導した人物にして、第一帝国の初期から存在する名家の出だったそうです)
(ただ、名家といっても、一族としてはすっかり没落してしまっていたらしくて…。
彼の死と同時に断絶してしまったとか)
(ともかくも、アンゼルムさんは亡くなり、ヴェルダーホーフ家は断絶し、
その資産の全ては市の物となりました。
そしてその中には、水神クタアトも含まれていたんです)
(やがて、他の書籍と共に図書館に送られたクタアトですけど…。
一般にも貸し出されるようになった頃から、奇妙な事態が多発し始めます)
(たとえば、興味半分で見た子供が卒倒し、その後数日間悪夢にうなされ続けたり…。
図書館に立ち入った人々が妙な威圧感の存在を訴え始めたり…)
(でも、ここまでは大事という訳でもないので、
図書館側も単なる噂程度にしか捉えていなかったそうなんですが…)
(ある日遂に事件が起こります)
(市街地のどこかで異臭騒ぎのようなものが起きて、
警察が家の中に踏み込んだところ…)
(水浸しの部屋の中で、男性が1人死んでいたそうなんです。
胸には例の本を抱いて、恐ろしい形相で目を剥いて…)
(結局、この一件は自殺として処理されたそうなんですが、
これはさすがにおかしいという話になって、遂には未公開書庫に押し込められて…)
(以降、今まで放置状態なんだそうです)
(
第27次遺産回収計画がどうとか、いかにも怪しげな内容でしたけど…。
あれって、アンゼルムさんが公開していた情報だったらしいです)
(ヴェルダーホーフ家に昔から伝わる暗号とかで、
解読してくれた人には報酬を出す予定だったみたいなんですが…)
(今に到るまで、誰一人として解けなかったようですね…)
メモ
ここでの解説は、今の所ミシェーラが入手した特典+ヒュドルニオンで見つけた分についてのみ。
クタアト・アクアディンゲンは、水神クタアトの事。
ミシェーラは
魔術は使えないが、この書を行使することはできる。
無形の落とし子の特性に、
ヘイトレッドや
サリエルとの共通項がある
メディ・ムンドゥスの崩壊を止める要因のひとつとの事
最終更新:2012年09月19日 19:25