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夕凪

地球の水平線の向うに夕日が沈む。

地球の夕焼けもナスカの夕焼けも同じ色だと改めて思う。

ブルーと砂浜を散策しながら、ジョミーは日の光を受けて紅い色に染まる海を眺めた。

波打ち際に佇み眺める沖合いは濃いオレンジ色の夕日の光を反射して、キラキラと黄金色に揺れた。

沖から吹くやや強い風が二人を撫でる。

Tシャツに膝丈の半ズボンに草履履きという出で立ちでは少々寒いなと思う。

日中は汗ばむほど暑かったのに・・・・・

「寒くないかい?」

ジョミーは傍らのブルーを見やった。

「大丈夫」

ブルーは小さく呟いた。

薄いパーカーに半ズボンとサンダルという出で立ちのブルーは、こうしてみるとそこらの少年となんら変わりない。

ブルーの銀色の髪が夕凪に吹かれて、彼の白い頬の上や細い肩や首元でさらさらと揺れている。

それをやや鬱陶しげにすんなりとした指が掻き揚げている。

いや、少年というよりもむしろ・・・・

つい、しげしげとブルーを見つめてしまっていたのだろうか。

[どうしたの?」

きょとんとした顔で尋ねてくるブルーに、思わずうろたえてしまった。

「えっ、いや、なんでもない」

「そう?」

一瞬、思念を読まれたかな?と焦った。

言える訳ないよな・・・・・・・ブルーが、儚げな美少女にしか見えない・・・・・・なんてさ・・・・

照れ隠しに、キリッとブルーを見据えた。

「ブルー・・・おぶってやるよ」

「えつ!?」

今度はブルーがうろたえる番だ。

「ジョミー、いきなりどうしたの」

「いいから」

ジョミーはブルーに背を向けると中腰になり、両手を後ろ手に回した。

ブルーは少し戸惑っていたが、やがて、ジョミーの背におずおずと手を掛けた。

「いいの?ほんとに・・・でも大丈夫?」

「大丈夫大丈夫」

ブルーの両腕が首元に回された。そして彼の重みと体温が、背中越しに伝わってくる。

ジョミーはブルーをひょいと背負いあげた。

思ったより軽い・・

再び砂浜を歩きだした。

「寒くないかい?ブルー」

「大丈夫・・君の背中は、あったかい」

ブルーを背負ったまま、ジョミーは波打ち際を歩んだ。

打ち寄せる波がジョミーのむき出しの踵を洗った。

「ブルー、走るよ!」

「え?」

「しっかりつかまってて」