佐々木×国木田


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 北高を卒業してはや一年。
 僕は某有名国立大学に合格し、一人暮らしをしている。……いや、正確には二人暮らしなんだけどね。
 中学時代に同じ学校に通っていた女の子なんだ。高校は違ったんだけど……たまたま同じ大学に入ってたらしくてね。僕から告白したのさ。
 今日はでかけていないけど、雨が降ってきたなぁ……彼女、大丈夫かなぁ?と、ベランダから空を見上げていると、

 がちゃんっ

 いきなり玄関のドアが開いたかと思って振り向いたら、入ってきたのはいまは僕の恋人の佐々木さんだった。
「お帰り」
「はぁ……びしょびしょだ」
 佐々木さんは濡れて張り付いた服をを摘みながらため息を一つ。
「とりあえず一通り拭いて」
 と、脱衣所からとってきたタオルを渡す。
「うむ、ありがとう」
 タオルを僕から受け取り、わしゃわしゃと長い髪を拭き始めた。
「僕の部屋から適当に服持ってきて着替えてくれてかまわないからね」
「すまないね」
 と、一通り身体を拭き終わったらしい彼女は、俺の部屋へと入っていった。
 やがて数分が経ち、僕のジャージに着替えた彼女が、リビングへとやってきた。……なんとまあ、ジャージを着ているというより、“着られて”いる……という表現がぴったりなまでにブカブカだ。……まぁ、それは男物のジャージだし、仕方ないといったら仕方ないのだが。
「風呂沸かしたけど、佐々木さん、入るかい?」
「そうだね──」
 先を言おうとした矢先、くしゅんっと、小さなくしゃみをする彼女。ずずっと鼻をすすり、
「……入るよ」
「わかった」
 にやりと何かをたくらんでいるような笑みを浮かべ、彼女は言った。
「国木田くんと入ろうかな」



「よし」
 脱衣所で衣服を脱ぎ、腰にタオルを巻く。
 風呂場とをつなぐドアを開けると、もわもわと室内にたまっていた湯気が吹き出す。
「うむ、国木田くん、いいお湯だね」
 すでに入っていた彼女が、湯船に身を浸しながら、そう言った。
「お湯だしね」
 と返答し、湯船から桶に湯をとり、肩から流した。
「僕が先に身体洗うから、ちょっと暖まってて」
 畳んである垢すりをお湯に浸し、ボディソープを含ませ、泡立てる。やがてもんでいると、泡が垢すりを包み込み垢すりの地が見えなくなったところで、それを腕に当て、ごしごしと肌をこする。
 ちらりと彼女を盗み見ると、視線がぶつかった。なんとなくお互いが目を背ける。──なんだかなぁ……。