スクウィレル・ガール(Squirrel Girl)/ドリーン・アリーン・グリーン(Doreen Allene Green)
(キャラクター、マーベル)
初登場:"Marvel Super-Heroes Vol 2 #8" (1991年12月)
属性:変異した人間(長い間ミュータントと思われていた)、アメリカ人(カリフォルニア→ウィスコンシン→ニューヨーク市と移っている様子。小説では14歳の時にニュージャージーに引っ越したことになっている)。カナダの国籍ももっている二重国籍という記述もある。女性
(GLA#1,2005)
概要
リスのような姿、リスを操る能力を持つ女性(成人したので)。
キャラクターのコンセプトは(意訳すると)「お気楽・極楽」。1990年代に流行った、無闇に重いドラマを持ったキャラクター達に対して、明るく気楽な(そして、おかしな)キャラクターとしてつくられた。
登場時は「最強のC級ヒーロー」扱いで、笑いのネタになりながらG.L.aを中心に活躍、その一方で、なぜか
サノスや
ドクター・ドゥームなど強力なヴィランを倒したことで知られる。
2015年にオンゴーイング誌"Unbeatable Squirrel Girl"を獲得、後に
サンスポットのアベンジャーズに参加、同チームがU.S.アベンジャーズになった際は、立ち位置がセンターという大出世を遂げる。
現在のマーベル世界を代表するキャラクターに出世した一方で、「G.L.aを踏み台にした女」になっている。
いつも相棒のリスが一匹いる(いまのリスは二代目)。
ちなみに俗語で「リス」は「変な、エキセントリックな人」、「ナッツ」は「狂った、(強い否定で)ノー!」などの意味がある。
なお発音は「スクワラルガール」の方が近いらしい(「あいまい母音+r+l」という日本人泣かせの発音である)。
経歴
リスの尻尾を持った子供として誕生。極めてまれな変異によるもので、ミュータントではない(途中まで本人もミュータントだと思っていた)。次第に高い枝に飛び上がるなど、リスの能力を発現する。
その後、2005年"
G.L.a."誌では、コミック冒頭での案内役を務めると同時に、重要な戦力として参加。
ミスター・イモータルが
ダイナ・ソーを殺されてウツになったため、
グレート・レイクス・アベンジャーズの
フラットマンと
ドアマンがニューヨークに補充メンバーを探しに来たとき、セントラル・パークで自警団活動をしていたスクウィレル・ガールをスカウト、彼女は仲間になる。しかし"G.L.a.#3"で当時の相棒リス、モンキー・ジョーを、
ドクター・ドゥームに変装したレザー・ボーイに殺されてしまう。しかし、最終話#4で新たな相棒ティッピー・トーと出会った。
この後しばらくグレート・レイクス・アベンジャーズでの活躍が続き、
デッドプールとの戦いなどがあった。
ニューアベンジャーズが結成されると、
ルーク・ケイジと
ジェシカ・ジョーンズは娘の
ダニエルを守るため、子守を雇うことにしスクウィレル・ガールが子守になった。スクウィレル・ガールはアベンジャーズマンションに住み込みで、
ダニエルを守ることに。この時、本当はアベンジャーズにスカウトされるんじゃないかと、淡い期待があった。それでも他のアベンジャーズが出払ったときに、サーペントの攻撃を受けたときは必死で
ダニエルを守り、
デアデビルに助けられるまで守り切った。
スクウィレル・ガールは、その後
エンパイア・ステート大学に入学し、コンピューターサイエンスを専攻する(最近はやりのリケジョの一人)。大学2年の時に、
サンスポットのアベンジャーズ→USアベンジャーズに参加。現在は大学生活とヒーロー業(ソロと、アベンジャーズとして)を兼ねる生活を送っている。USアベンジャーズでの役割は「ワイルドカード」である。
オンゴーイング誌上で20歳の誕生日を迎え、アベンジャーズがバースデー・パーティーに参加している。
自分のシリーズは、"Secret Wars"でリナンバー、"War of the Realms"で少しタイインがあったあったくらいで、他のヒーローとの大がかりなクロスオーバーもなく、独立独歩で終了。
現在は男っ気もなく、サイドキックのナンシー・ホワイトヘッドに「デートアプリを使ってボーイフレンドを探しなさい」と言われるほど(実際にやってみたら、相手が
モールマンというオチが)。下着だけで逃げたシーンもあるが、自分のシリーズを持っている女性キャラにしては、全くセクシーさというものがないという有様。しかし「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」という姿勢が評価されているのか、新世代ヒーローの頭角に位置しており、アニメ「マーベル・ライジング」では
ゴーストスパイダーを迎え撃つ?
Earth-616側のヒーローとして、
カマラ・カーンとともに二枚看板になっている。
オンゴーイングのライターがプログラマーと言うこともあり、真面目な理系ネタをこなす。例えば、パズルであったり、指を使った二進法であったり、ボルヘスの「バベルの図書館」から文字のコーディングにつなぐ話であったり、
サヴェッジランドの再プログラムであったりする。また、高校生へのボランティア活動も積極的。ボランティアの関係で、
カマラ・カーンと共闘することになった。
設定図がないのか、それともアーティストに任されているのか、はっきり言って顔についてはピンキリである。自分の主義と解釈により、カワイく描く人のはカワイイし、そうでない人はトンデモない(そもそも初登場時のディッコ御大にしてからが...確かに御大の描く女の子は総じて怖いけど...)。このため向こうでの作品ですら
表紙サギが起こるという有様(
スピードボールとのファーストキスを描いた短編の入っている
リーフですら、表紙のカワイイ系の絵と、中の思春期の脂ぎった顔の落差が激しく、もはや「わざとやっただろう」と思えるレベルである)。だが、この精神で人気キャラにのし上がった。
戦歴
スクウィレル・ガールが倒した敵は以下の通り。
その他多数。最近では20歳のバースデー・パーティーに乱入した
レッドスカルをのしている。
恋愛
ファーストキスの相手は
スピードボール。このころ
ニューウォリアーズはリアリティTVショーをやっており、
スピードボールもファン向けのショーをやっていたらしい。スクウィレル・ガールは淡い期待を抱いてショーに出向くが、悪人が銃を持って攻撃しようとしていた。スクウィレル・ガールは悪人を止めたが、ショーは終わってしまう。落胆して帰ると、家の前に
スピードボールが待っていて、ハッピーエンド。
ニューアベンジャーズでダニエルの子守をしているとき、アベンジャーズ・マンションに
ウルヴァリンが訪ねた際には、彼を「ジェームズ」(普通、
ウルヴァリンはローガンと呼ばせており、本名のジェームズは親しい人のみ)と呼び、過去に恋愛関係があったようなやりとりがあった。
ウルヴァリン「お互い二度と会わない約束だろ」
スクィレル・ガール「・・・そうね」
とか。
ずっと少女を
サイドキックにしている
ウルヴァリンのロリコン疑惑が確信に変わった...のかどうかは分かりません(オンゴーイングのお便り欄で、ライターが一生懸命これを否定している)。
ただし、
ウルヴァリンの心の中にあるM願望のSM部屋には、ムチを持ったドSの
エマ・フロスト、SM道具を持った
ミスティークと
スパイラル、際どいビキニを着た
ジュエルと並んで、なぜかスクィレル・ガールがいる。
この部屋を覗いた
エマ・フロスト曰く、「今死にたい気分よ」
能力
「人間サイズのリスができること」
リスのように俊敏で、跳躍力が高い。
手の指に爪がある(出し入れが可能)。
前歯が大きく、尖っており、固い木の実もかじれる。
リスと会話できる。
腕力は一定していない。作品によって怪力だったり、「...そして少女のパワー(手伝ってよ!)」だったりする。
壊れたレールに横たわり、体の上に列車を通したことがあるくらい頑丈だが、作品による。
装備
主な装備はベルトのポーチで、中に木の実が入っている。ポーチを着けるのは90年代のお約束だった。
オンゴーイングでは、頭にリスの耳をつけるが、これは髪飾りについているもので、当人の耳は普通の人間と同じである。
デッドプールが監修した4,000枚以上のヴィラン・カードを持っており、これには能力だけでなく弱点も書いてある。なお、レアカードを
ウィップラッシュに切られたときはマジ切れしていた。
相棒
リスを一匹、相棒に連れている。
初代 モンキー・ジョー:子供の時に話しかけてきたリスで、長く相棒だったが、"G.L.a.#3"で
ドクター・ドゥームに変装したレザー・ボーイ(能力のない革フェチの変態ゲイだが、スクィレル・ガールが活躍しているのをテレビで見て嫉妬し、
ドクター・ドゥームに変装した)に殺される。
二代目 ティッピー・トー:"G.L.a.#4"で新たに出会ったリスの相棒。実は1冊2話の作品のうち、1作の主人公になったことがある(邦訳あり。邦題「イヤーズ・オブ・マーベルズ」)。自分の巣のある木を、
プラントマン(植物を操るヴィラン)に荒らされたのでもう一匹の動物と戦う。
ロケット・ラクーンっていうんだけど。
相棒のリスが仲間を呼んで、集団で襲いかかることがある。
なお、ムササビ/モモンガ(Flying Squirrel)を操ることも可能で、彼らを使った対ミサイル戦をやったこともある。
ヒーローとして、ルームメイトのナンシー・ホワイトヘッド(普通の人間)、チップマンク・ハンク(シマリスを操る能力がある)と
コイ・ボイ(魚の能力を持つ、女→男の
トランスジェンダー)のペアが相棒である。
雌伏時期のネタ
初登場したものの、しばらくは鳴かず飛ばずで、ネタキャラとなっていた時期があった。
- 1992年のエイプリルフールに、2099シリーズのジョークとして登場。
- Squirrel Girl:2099:「スクウィレル・ガール? 2099年? ふーん。 で、誰が気にするの?」
- 1993年のエイプリルフールに、スパイダーマンに登場したチーム「ミスフィット」のジョークとして登場。
- スクウィレル・ガール(Squirrel Girl):みんなのアイドル、ドリーン・グリーンだ!君たち、どうして逃げるんだ?
- フロッグマン(Frogman):足に電磁コイルがついているカエルスーツを着たヒーロー!コイルで跳ぶ以外の能力が全くないので危ないぞ!
- レイザーバック(Razorback):イノシシの頭を被ったトラック野郎!ミュータントだが能力は自転車から宇宙船まで動かせる超操縦力!
- 3-Dマン(3-D Man):スクラルも見分けるぞ!日本ではアニメ化される予定があったんだ。
(注:煽り文句はオリジナルです)
他メディア展開
- 30分コメディドラマ「ニューウォリアー」の主役に決定したことがあった。スクィレル・ガール+ミスター・イモータル+ニューウォリアーズという構成。スクィレルガール役をミラーナ・ヴァイントルーブ(Milana Vayntrub)が演じることが決まっており、パイロット版が作られた。ただし、現在まで放送未定になっており、お蔵入りの様子。
- ヤングアダルト向けの小説版スクィレルガールが二冊出ている。14歳の時、カリフォルニアからニュージャージーへ引っ越し、友達もいなくなったドリーンを描いている。
トリビア
- 実在の女性、ドリーン・グリーリー(Doreen Greeley)というモデルがいる
- 最初の短編のライター、ウィル・マレー(Will Murray)の友人で、ドリーン・グリーリーがモデル。教会で奉仕をしたときに、ドリーンのジャケットにリスが入ったことがあり、彼女は「スクイレルガール」のあだ名をつけられたそうである。
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最終更新:2022年10月06日 19:34