X-MEN:ファースト・ジェネレーション(実写映画)

(原題:X-Men:First class)


概要
X-MEN:ファースト・ジェネレーションは2011年公開の映画である。


【以下、映画の内容に関するネタバレを含みます】


アメリカンコミックに登場するヒーローチーム、X-MENの活躍を描いた一連の作品としては5作目にあたる。
時間軸としては「X-MEN」第一作よりも前。ウルヴァリン:X-MEN ZEROは描かれている期間が長期にわたるが、ラストシーンよりは前の時期となる。
内容としては1962年のキューバ危機を背景に、プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアがX-MENを初めて結成する様子、親友マグニートーとの決別、世間にミュータントの存在が明らかになっていく様を描いている。

登場キャラクター
役名 俳優 概要
プロフェッサーX / チャールズ・エグゼビア ジェームズ・マカヴォイ / ローレンス・ベルチャー(少年期) 史上最強、世界最強のテレパス。科学者としてミュータント研究の第一人者であり、X-MENの創設者。
マグニートー / エリック・レーンシャー マイケル・ファスベンダー / ビル・ミルナー(少年期) 後に「磁界の帝王」と呼ばれる最強のミュータントの一人。磁気や金属を自在に操る。ミュータントを人類が進化した優良種と考え、人類と敵対することになる。今作ではそういった思想に至るまでの経緯が描かれる。
セバスチャン・ショウ / クラウス・シュミット ケヴィン・ベーコン ヘルファイア・クラブのリーダー。あらゆるエネルギーを吸収、蓄積、放出する能力を持つ。今作では元ナチスの一員として描かれる。
ホワイトクイーン/ エマ・フロスト ジャニュアリー・ジョーンズ ヘルファイア・クラブの一員。強力なテレパスであり、体をダイアモンドに変える能力を持つ。
モイラ・マクタガート ローズ・バーン CIAのエージェント。チャールズ・エグゼビアの恋人となる。
ビースト / ハンク・マッコイ ニコラス・ホルト 初代X-MENメンバーの一人。超人的な身体能力と天才的な頭脳を合わせ持つが、異常に大きい足などの外見にコンプレックスを持っている。劇中では能力をそのままに外見を常人に戻す薬品を開発するが、失敗し青い肌と毛の姿に変化する。
ミスティーク / レイヴン・ダークホルム ジェニファー・ローレンス / モーガン・リリー(若年期)/ レベッカ・ローミン(カメオ出演) 初代X-MENメンバーの一人。外見を自由に変更し、他人になりすます能力を持つ。本来は青い髪に赤い髪、黄色い目という外見。ミュータントとしてのアイデンティティーに悩む姿が描かれる。
ハボック / アレックス・サマーズ ルーカス・ティル 全身から強力な破壊光線を発する。コントロールが難しく、制御のために特製のスーツを開発される。
バンシー / ショーン・キャシディ ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ 口から超震動派(ソニック・スクリーム)を発する。これを下に向けることで揚力を得、飛行することができる。
ダーウィン / アーマンド・ムニョス エディ・ガテギ 周囲の環境に合わせ、生き残るために最適な姿へと体組織を「進化」させる。
アザゼル / ジェイソン・フレミング ヘルファイア・クラブのメンバー。赤い肌にしっぽという悪魔のような外見。テレポートできる
リップタイド / ヤノーシュ・クエステッド アレックス・ゴンザレス ヘルファイア・クラブのメンバー。竜巻を起こす能力がある
エンジェル・サルバドーレ ゾーイ・クラビッツ 昆虫のような羽をもつ女性ミュータント。口から火球を吐く。


原作コミックとの差異

チャールズ・エグゼビアとエリック・レーンシャーが元親友であり、やがて信念の違いから決別して敵対する、という大まかな流れこそ原作コミックの設定を踏襲しているが、一つ一つの内容については全く違うものとなっている。
最大の違いは初代X-MENのメンバー構成であろう。
本作ではチャールズ以下、ビースト、ハボック、エンジェルサルバドーレ、マグニート、ミスティーク、バンシーというメンバーになっている。
コミックでのオリジナルメンバーはチャールズ(指令を出すだけで実務には携わらない)以下、サイクロップス、ジーン・グレイ、ビースト、エンジェル(本作に登場するのとは別の人物)、アイスマンの5人で、ファーストファイブと呼ばれる。
また、原作コミックではサイクロップスはハボックの兄という設定であるが、映画中での関係は不明である。

マーベルの設定では、コミック作品は全て同じ世界(マーブル・ユニバース)での出来事であり、別の主人公が活躍する別のタイトル作品であっても、互いに密接に関連している。実写映画作品に関してはそのパラレル・ワールドの世界(マルチバース)という位置づけになっている。世界にはそれぞれナンバーが振られ、コミックスのメインになっているのがEarth-616、一連のX-MENの映画作品はEarth-10005となっている。ちなみにアイアンマンアベンジャーズが活躍する映画作品はEarth-199999(マーベル・シネマティック・ユニバース)、トビー・マグワイア主演のスパイダーマン映画三部作はEarth-96283となっている。
(ただし、Earth-10005とEarth-96283は私設サイト Marvel Comics Database 以上のソースが不明。公式設定でない可能性がある)

旧三部作、ウルヴァリンとの関係

旧三部作、"X-MEN"、”X-MEN2”、”ファイナルディシジョン”の過去という位置づけではあるが、いくつかの矛盾がある。
これは話のつながりよりも、作品としての完成度を優先したからであるらしい。
  • ビーストの肌の色。ファーストジェネレーションの段階で青くなる経緯が描かれるが、X-MEN2には青くないハンクマッコイがテレビに映るシーンがある。時系列が合わない。
  • ウルヴァリン:X-MENZEROにはエマ・フロストが登場する。ただし、どう見てもファースト・ジェネレーションの時期よりも若く、年齢が合わない。
ただし、後付けで何が起こるかわからないのがアメコミであり、全てに説明がつく可能性もある。原作でもハンクは青くなったりグレーになったり元に戻ったり機械で普通の人間の姿に見せたりと、様々に変遷していくので、たまたま青くなかっただけ、と考えることもできる。
旧三部作と本作がまた別のマルチバースに位置づけられる可能性も否定できない。





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最終更新:2012年12月10日 17:09