ティグラ(Tigra) / グリーア・グラント・ネルソン (Greer Grant Nelson)
初出
ザ・キャットとして: Claws of the Cat #1 (1972年11月)
ティグラとして: Giant-Size Creatures #1 (1974年7月)
「タイグラ」と表記されることも多い
属性:スーツで強化された人間→半獣半人、女性
概要
虎のような姿をしたスーパーヒロイン。いつもビキニを着ているセクシー担当。
ザ・キャット
当初は「ザ・キャット(あるいはキャット)」というストリートレベルのヒーローだった。
女性のストリートレベルのヒーローは、1940~50年代にスパイものに出てくる女性ヒーロー以来である。
グリーアは、警察官の夫を殉職で亡くした未亡人で金に困っており、彼女が助手として働いていた博士の実験に参加すれば報酬がもらえるということで、実験を受ける。しかし、それは体力と精神面での潜在性を引き出すものだった。
しかし教授の金は、スポーツクラブのチェーンを経営する怪しい男から出ていた。彼はグリーアにネコを模したスーツ(→現在の
ヘルキャットのスーツ)を与え、まず手下にダイナマイトを仕掛けさせて、グリーアの能力を試そうとした。グリーアは何とか無事に処理したものの、怪しい男の行動を止めることを決意し、スーツを盗み出した。
ヘルキャットのスーツとは、胸に「手」のマークが描かれていること、ロープの付いたかぎ爪がでることで異なっている。
ティグラへ変身
その後、実は教授は神秘的なキャット・ピープルの一族に属することが分かった。ハイドラがキャット・ピープルの秘密を盗み出そうとして、教授を誘拐しようとした。グリーアはキャットのスーツを着てハイドラと戦ったが、負傷する。このとき教授とキャット・ピープルがグリーアを、「ティグラ」という半人半猫の戦士に変え救った。
当初は、狼男(
ウェアウルフ・バイ・ナイト)などと関係する機会が多く、「ウェア・ウーマン」(猫の人間憑き?)あるいは「ウェア・キャット」という名前がつけられていた。
なお、ティグラが昔着ていたザ・キャットのスーツは、アベンジャーズにより研究されており、
キャプテン・アメリカが改良されたスーツをパッツィー・ウォーカーに与え、パッツィーは(ザ・キャットより強いという意味の)
ヘルキャットを名乗る。
ティグラは後にアベンジャーズに参加する。
ウェスト・コースト・アベンジャーズにも参加している。このとき、獣の面が強くなっており、ネズミを見ると捕まえたくなって、台所で大騒ぎするとかもあった。
フードとその一味に母を殺すと脅迫された上にリンチされ、その姿をビデオに撮られた。
後に母を外国に移住させ、そのビデオを見たヴィランたちを一人ずつ復讐してまわる。
"Dark Reign"の時期はノーマン・オズボーンの手を逃れ、
アベンジャーズ・レジスタンスと合流した。
スクラルだったピムとの間に子供がいる(この子供はキャットピープルの性質を完全に受け継いでいる)。後にスクラルが遺伝子レベルで
ハンク・ピムに化けており、遺伝子レベルで
ハンク・ピムと同じだったため、
ハンク・ピムは子供を認知する。子供は「ウィリアム(・グラント・ネルソン)」と名付けられる。キャットピープルのため成長が早い。
ナディアの誕生日にティグラと一緒に参加し、母親違いの義理の弟として認知され「弟がほしかった」という
ナディアを喜ばせた。
作品の位置づけ
"Beware! Claws of the Cat"は、"Shanna the She-Devil"(今は
ケイザーの妻として知られる
シャーナが主人公の、ジャングル冒険もの), "Night Nurse"(後の
ナイト・ナース(リンダ・カーター)、ジョージア・ジェンキンス、クリスティン・パーマーという3人の看護師の話)とともに、1970年代の女性向けコミックのタイトルとして計画されたもの。
しかし、ザ・キャットは短命に終わり、主人公グリーアは、獣人の超能力ヒロイン、ティグラになる。なお、ザ・キャットのスーツが、女性向けコミックの元・主人公であるパッツィー・ウォーカーの手に渡って「
ヘルキャット」を名乗るのも皮肉である。
最終更新:2022年05月24日 10:56