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ゆっくりれいむと人間の体」の最新版変更点

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 私、博麗 霊夢はゆっくりを飼っている。自分と似た姿をしているゆっくりれいむだ。
 ゆっくりれいむ(以下れいむ)と出会った当初は自分と似た饅頭が動くとあって
 気味が悪く見えたものだが、今ではうまくやっている。
 
 
 
 以前れいむとゆっくりポイントについてもめたことがあった。ゆっくりが気を許した相手と安心してゆっくりできる場所ゆっくりポイント。
 抱っこした私の膝の上をれいむのゆっくりポイントにすると私は言ったのに、他のゆっくりにも使わせてしまった。
 それで嫉妬したれいむと喧嘩してしまったのである。
 あの時は私にも軽率な行動があったと反省している。あの一軒以来私の膝の上はれいむのゆっくりポイントとなっている。
 膝の上にのせて抱っこして一緒におやつを食べ、髪の毛をブラッシングしてあげる。するとれいむはとろけたような表情になる。
 そのうちゆっくりしすぎて溶けてしまうのではないかと不安にすらなってくる。
 
 
 
 
 
 
 そんな日々がある程度続いたが、最近れいむの様子がおかしい。例えばこんなことがあった。私が庭で掃除をしているとき、
 
 れいむが家にある文々。新聞を口でくわえて縁側に持ってくる。口を使って器用に新聞紙を広げる。
 
 次に新聞紙の上にハチミツをたらす。満遍なく、広く。
 
 そして最後にれいむ自らころころと新聞紙の上を転がり、体中を蜂蜜まみれにするのである。
 
 「べたべた♪ あまあま♪」
 
 れいむはどこかうれしそうだ。頬をほんのり赤く染めて、うきうきとしている。そして私のほうに目を向けると
 
 「さぁ、おたべなさい!!」
 
 れいむはそうやって私に呼びかける。なぜか自信満々にふんぞり返っている。なんのいたずらだと思い、
 私はそんなれいむを無視して掃除を続行する。れいむはふんぞり返って動かないままだ。
 しばらくすると甘いにおいにおびき寄せられたのか、蟻の大群がれいむに群がってくる。
 
 「ゆぅぅっ!ありさんやめてね!!いたい!いたいよ!」
 
 まったくあのおバカ。私はありを引っぺがし、れいむを風呂に入れる。
 たんなるいたずらにしては度が過ぎている。けれどもこういったことはこれが初めてではない。
 これに懲りて学習するように願っているのだが、れいむはこのような行為を止めようとはしなかった。
 しかも、だんだんエスカレートしてくる。
 
 
 
 
 
 あるときは氷水の中に入って
 
 「ひやしまんじゅうだよ!つめたくておいしいよ!」
 
 などとのたまっていながら、
 
 「がぼっ!ゆっぐ・・ごぼげぼっっ!」
 
 溺れてしまって危うく死に掛けたり、
 
 
 
 
 あるときは火の中に入って
 
 「やきまんじゅうだよ!ゆっくりまんじゅうほっかほかだよ!」
 
 などと言っておきながら、数秒後には
 
 「あっついよ!ゆっくりあっついよ!」
 
 と、辛そうな声を出すものだからすぐに砂をかぶせて火を消してあげた。幸いなことに命に別状はない様で、火傷のあとは残らなかった。
 
 
 
 
 
 
 何でこんなことになったのだろう。このところのれいむはゆっくりすることよりも自らの身体を傷つけることに意識がむいている。
 これが本当に何も考えずにしていることならともかく、痛みなどに対しては辛そうにしているからわけがわからない。
 私は途方に暮れていた。
 
 「れ~む!れ~む!」
 
 ふと足元を見るとれいむがほっぺたをすりすりと摺り寄せてくる。焼きたての大きな饅頭のような感触だ。なついてくれてうれしい反面、
 この季節では少し暑苦しい。ちなみにゆっくりれいむは自分のことは【れいむ】、霊夢のことは【れ~む】と呼ぶ。ややこしい。
 
 「れいむのほっぺたすこしかじる?おいしいよ!」
 
 と、自らを食べることを促してくる。ふざけないでほしい。れいむは家畜ではなく家族である。
 家族を食べるような趣味は持っていない。なんでこんなことになってしまったのだろう。この子はいったいどうしちゃったのかな。
 私は気が気でなかった。
 
 れいむに何であのようなことをするのかと聞いても、いつも
 
 「れ~むにおいしくたべてほしいの!」
 
 としか言わない。あの子が何を考えているのか本気でわからない。私はただれいむとゆっくりのんびり幸せに生きたいだけなのに。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「なるほどね。つまりゆっくりが自分のことを食べるように迫って来て困っているわけね」
 
 「そうなのよ。しかもこっちの言うことは聞かないし、そのうち取り返しのつかないことになるんじゃないかって思って・・・」
 
 そこで私は知人に相談をすることにした。その名は八雲 紫。妖怪である。金色の髪に紫色のワンピース、そして人外の美貌。
 妖怪の賢者と言われる彼女なら何か知っているのではないかと思ったためである。
 
 「食べてあげればいいじゃない。きっとおいしいわよ。なんならいい調理法を教えてあげましょうか」
 
 「冗談じゃないわ。そうしないためにあんたを呼んだのよ。」
 
 そう。冗談ではない。せっかくできた家族を最悪の形で失いたくない。なにがなんでもあのような自殺行為を辞めさせなくてはならないが、
 私だけで対応して取り返しのつかないことになるのが怖い。妖怪相手の知恵を借りるなんてとも思ったが、そう言っていられない。
 一刻も早く対策を立てないと。
 
 「そうねぇ、ひとついいことを思いついたんだけどやってみるわね。」
 
 いいこととはなんだろう。なんか今とてつもなく胡散臭い顔をしたぞ。こういうとき紫はろくなことを考えていない。
 
 
 
 
 「おねぇちゃんいらっしゃい!ゆっくりしていってね!」
 
 そこへちょうど問題のゆっくりれいむが友達ゆっくりと遊びに行ったところから帰ってきた。
 「ゆっ、ゆっ」と掛け声を出してぴょんぴょん飛び跳ねてくる。その顔には何の警戒心もない。
 
 「どういたしまして。ゆっくりしていくわね。それよりも・・・・・えいっ!」
 
 紫が手を振るとれいむの体を煙が包み込んだ。あっという間にれいむの姿が見えなくなる。
 
 「ちょっと紫、うちの子に何してんのよっ。」
 
 止める暇もなかった。本当にいきなりだったので、どうすることもできなかった。
 
 
 
 
 
 
 数秒待ったがれいむが煙の中から出てこない。おかしい。あの飛び跳ねる速度だったらもうこちらについてもいいはずなのに。
 私はいてもたってもいられなくなり、煙の中に突っ込んだ。何か体に影響が出るかもしれないけど、
 今はそんなことを気にしているときではない。
 
 
 「れ~む~、どこにいるの~、まえがみえない~」
 
 れいむの声が聞こえてくる。よかった。無事なようだ。でも姿を見つけて抱きしめるまでは不安が消えないだろう。
 この怪しい煙の効果がいったい何なのか気になる。早くれいむを私のゆっくりポイントに置いてゆっくりさせてあげたい。
 
 「れいむ、ここよ。私は、霊夢はここにいるわ。速くゆっくりポイントにいらっしゃい!」
 
 必死で呼びかける。すると向こうから反応があった。
 
 「れ~む、そこにいるんだね!ゆっくりいそぐね!」
 
 言葉に矛盾が生じているがそれどころではない。私のほうも声のするほうに走った。すると煙が段々晴れていく。
 
 
 頭に思い描くは腕に抱えるほどの大きさの饅頭。」
 
 自信満々の下膨れの顔。
 
 触るとハリのあるあたたかいほっぺた、
 
 毎日ブラッシングしてあげた成果の艶やかな髪。
 
 
 
 
 
 
 
 しかし目の前にいたのは
 
 
 私よりも頭ひとつ分ほど小さく、抱きしめれば折れてしまいそうな細い体躯
 
 
 
 小ぶりな輪郭、長いまつげ、大きな瞳、整った鼻、薄い唇
 
 
 面影があるのは柔らかそうなとしたほっぺたと艶やかな髪のみ。
 
 
 誰かに似ていた。
 
 
 いや、誰かどころではない。
 
 
 
 
 
 そう、目の前にいるのは
 
 
 
 
 
 
 「なんでよ・・・・・なんで小さい私いるのよっ!」
 
 
 「れ~むどうしたの?ゆっくりおちついてね!」
 
 
 
 その瞬間は私は理解した。
 
 
 
 
 
 
 
 私のゆっくりれいむが人間になっている!!?
 
 
 
 八雲 紫。妖怪の賢者と呼ばれている者。その能力は境界を操る程度の能力。物の概念を操り、どんなものでも好き勝手にできる能力。
 この能力の恐ろしいところは汎用性が恐ろしく広いところにある。妖怪と人間の境界を弄くると妖怪を人間に、
 人間を妖怪にすることくらいは造作もない。ましてや饅頭を人間にすることなど朝飯前であろう。
 つまりその結果が、
 
 「ゆっくりした結果がこれか」
 
 「れ~む!れ~む!れいむにんげんになったよ!すごいよ!これでもっとれいむとゆっくりできるよ!」
 
 そう。ゆっくりれいむは人間になった。見た目は頭ひとつ小さくなった私だ。
 今もうれしそうに抱きついて私のほほにほっぺたをすりすりと擦り付けてくる。
 感触は以前の焼きたての饅頭のような感触ではなく、人間のきめ細かいすべすべとした肌の感触だった。
 れいむは饅頭だったころは私が抱いてあげないとほっぺたを擦り付けることができなかったので、
 自分からほっぺたを擦り付けることができることがうれしいようであった。
 
 「紫、あんた今度は何をたくらんでるの?」
 
 「別に何もたくらんではいないわよ。私はこれが一番あなた達には必要なことだと思ってやっただけよ。
 決して面白そうだからいたずらしてあげようかしらとは思っていないわ。」
 
 紫は悪びれもせずそのようなことを言う。絶対嘘だ。今もニヤニヤと笑っている。
 れいむの姿が饅頭に手足をくっつけたようなものではなく、私に似せたのはせめてもの良心だろう。
 暑苦しいのでれいむを引っぺがし、紫に詰め寄る。けれども紫はその反応をを予想していたように先手を打ってきた。
 
 「この子が人間になったら自分を食べさせようとは思わないんじゃないの。もう饅頭じゃないんだし。いいわねぇ、
 まるで姉妹みたいよ。とりあえず数日一緒に暮らしてみたら?きっと楽しいわよ。」
 
 そういわれると、人間になったられいむが自分を食べさせようとはしなくなるかもしれない。なんかうまく丸め込まれた気がする。
 
 「すりすり♪ゆぅ~♪」
 
 れいむがまた擦り寄ってくる。よほどうれしいのだろう。できたばかりの腕を生かしてしがみつき、離れようとはしない。
 その顔は無邪気に笑っていた。顔は子供のころの私だが、たぶん私は一度もこのような表情をしたことはないだろう。
 しかし私はこれからの生活のことを考えると不安になってきた。喋り方もこの見た目の女の子達の間では幼すぎる。
 本当に大丈夫なのだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 まず、れいむは以前より早く動けるようになった。歩くことはもちろん、走ることもできる。
 今まで足というものがなかったのにうまいものだ。紫が言うには、生き物は肉体と精神が健全な状態なら、
 自らを移動させる動作は早く習得するものであるらしい。あらゆる行動の基本のためだ。
 そのため、起き上がる、立つ、歩く、走る。全てすぐにできるようになった。少々安定性に問題はあるが・・・
 
 「あんまり速く動くと転ぶわよ。もっとゆっくりしなさい。」
 
 と注意しても
 
 「れ~むといっしょにもっととおくにおさんぽできるよ!こんどいっしょにあそびにいこうよ!」
 
 そういったそばから転んだ。れいむは気が散るとすぐに転ぶ。だけどまた立ち上がると、
 ご機嫌で庭を走り回っている。この子は本当にゆっくりしていないなぁ。
 
 
 
 
 
 
 
 しかし、箸を持つこと、道具を使うことに関してはからきしだった。五体満足で生まれた人間が走ることは不自由しなくても、
 まったく教えてもらいもせずに箸を扱えることはないためであろう。道具を使うことは後天的な教養が必要になる。
 
 
 「いい、お箸の持ち方はこう。違うわよ。人差し指と中指の間に持つのよ。」
 
 「ゆぅぅぅぅ・・・。れいむめんどくさいよ・・・・・。おててでつかんでたべたいよ・・・・・・。」
 
 これは難航していた。子供にきちんとした箸のもち方を教えるのは一苦労であった。少し目を離したら手づかみや犬食いをしようとする。
 こういったことはきちんと躾けないとこの子があとで困ることになる。
 
 「れ~む・・・・・。いつもみたいにれいむのおひざにのせてたべさせてよ・・・・・」
 
 「駄目よ。あんたはもう自分の手があるんだから自分で食べなさい。」
 
 「ゆっぐ・・・・・。おまんじゅうのころのほうがよかったよ・・・・・・」
 
 れいむは泣き出してしまった。胸が痛んだが、ここで甘やかすとこの子は駄目になる。自分でできることは自分でやらせないと。
 
 「ほら、一緒に頑張ろう。これができるようになったらゆっくりお風呂に入れてあげるから、ねっ。」
 
 「ゅ・・・ぅ・・・・・れいむ・・・・・がんばるよ・・・・。」
 
 そういうとれいむは泣くのをやめて頑張った。その顔は真剣そのものだった。れいむは饅頭なので、
 あまり風呂の中でゆっくりしすぎるとふやけてしまう。いつもは軽く桶でごしごし洗ってあげる程度だ。
 私と一緒にお風呂に入りたかったのであろう。確かにお風呂の中はなかなかゆっくりできる場所だ。
 それから根気よく箸のもち方を教えて、3時間かけてやっと箸で物をさして食べることができるくらいにはなった。
 
 
 
 
 
 
 その後私達はゆっくり時間をかけてお風呂に入った。れいむは終始はしゃいでいた。
 
 「おふろでゆっくりできるなんてうれしいよ!ゆめみたいだよ!にんげんでよかったよ!」
 
 現金なものである。さっきまで饅頭に戻りたいとか言っていたくせに。
 れいむは湯船でゆっくりしすぎたので、湯で饅頭になってしまいそうだと言っていた。そんなものが実在するかは知らないが。
 
 
 
 
 眠るときに気がついたが、私の家は布団が一組しかない。ふだんれいむは座布団を敷いてその上に眠らせる。
 さすがに今はそのようなことをさせるわけにはいかないので、一緒の布団で眠った。以前喧嘩したとき以来だった。
 れいむは体中を密着させてくる。饅頭だったころの癖が抜けず、体全体でぶつかろうとしているのだろう。
 暑苦しかったのですぐに布団の外に押しのけた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 それから数日がたった。
 
 
 「霊夢遊びに来たわよ~。お茶とお菓子を用意してね~。」
 
 紫が再び尋ねてきた。相変わらず図々しいことを言っている。
 
 「ゆっくりしていってね!!おねぇちゃん、このまえはありがとうね!」
 
 れいむが出迎える。その喋り方は結局変わらなかったが、自分を人間の姿にしてくれた紫をとても歓迎している。
 小さい私が笑顔で紫をまるで恩人のように出迎えているこの光景、私の知人が見たら何の異変だろうと思うに違いない。
 
 「あら、霊夢ってばずいぶんとやつれたじゃない。目にも隈ができているわよ。」
 
 「ここのところ大変でね。ゆっくりできなかったのよ・・・・・・。」
 
 そう、本当に大変だった。れいむへの躾、神社の仕事、異変の解決、そして以前にもまして擦り寄ってくるれいむ。
 体力の限界だった。特に最後がきつかった。
 
 
 「けど、悪くないわね。こういうのも。れいむ~お茶もってきて~。」
 
 「うん!ゆっくりまっててね!」
 
 れいむは楽しそうだった。自分が私の役に立てるのがうれしくて仕方がないのであろう。
 
 「ほほえましいわね。」
 
 けれども紫の顔はそう見えなかった。まるで自分が考えた筋書き通りに事が進んでいないかのようであった。
 
 「おねぇちゃん、おちゃだよ・・ゆぅぅぅうぅ!?」
 
 れいむはお茶とお菓子を持ってきたが、転んでしまった。まだこういったことには慣れていないのだろう。
 慌てて駆け寄る。れいむはやくにたてなくてゆっくりごめんなさいと何回も謝っていた。
 
 結局、紫は少しの間話をしてから私がいると邪魔なようだからと、ゆっくりせずに帰ってしまった。
 どうしたのだろう。何が不満なのかわからなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 その日の晩。
 
 
 私が夜寝ていたとき、もよおしてしまった。暑かったから水を飲みすぎてしまったのかもしれない。目を覚ますと、
 隣のれいむがいなかった。どうしたのだろう。疑問がわいたが、とりあえず用を足すのを優先した。そして厠からの帰り、
 台所でれいむはいた。
 
 
 
 裸だった。
 
 
 
 窓の外からの月明かりに照らされるその体はこの暑さの中でもかかわらす雪を連想させるほどの白さだった。
 
 髪を掻き揚げ、一本の瓶を両手で持ち、それを頭の上まで抱えると、何のためらいもなく体中にたらした。
 てろり、てろりと粘着性をもった何かがれいむの体に塗りたくられている。
 
 あれは、ハチミツだ。
 
 私は以前れいむが饅頭だったころ体中にハチミツを塗りたくっていたことを思い出す。
 
 みしっ
 
 動揺してしまった私は廊下の板を鳴らしてしまった。れいむはこちらに気がついたようだ。何かがまずい。
 れいむが近づいてくる。自信満々の笑顔だ。この光景には既視感があった。
 これはまさか
 
 
 「さぁ、お「やめんかこの馬鹿饅頭がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」」
 
 このとき紫がなぜれいむを人間にしたのかわかった。よ~くわかった。あいつは本当にたちの悪いいたずらを考え付く。
 れいむがいくら私と性格が似ていないとはいえ、私の姿でこのようなことをさせるのは悪趣味極まりない。
 いまごろ紫はどこかでほくそ笑んでいるだろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「紫ぃ、あんたがもう二度と復活できないくらいまで退治し続けてあげようか・・・・」
 
 「ごっ・・・・・ごめ・なさ・・・・・あ・・・・だめやっぱり・・・・堪えられない・・・・」
 
 翌日紫を締め上げると、何も悪びれることもなく爆笑していた。よほどおかしかったのだろう。本気で退治してやろうか。
 
 「とにかく、れいむを元に戻しなさい。自分を食べさせようとすることが変わらないんじゃお手上げだわ。
 まして、人間の姿になった分饅頭のころよりもたちが悪いわ。」
 
 このままでは本当にれいむを食べることになってしまう。人間同士のため、より状況は悪化していた。
 
 「ごめんごめん・・・・あまりにおかしかったからついね・・・。で、れいむちゃんはどうしたいの?すぐに人間に戻りたい?」
 
 「れいむまんじゅうじゃないととだめ?れいむもっとにんげんでいたいよ・・・」
 
 上目遣いでこちらを見て懇願しているが、こればっかりは仕方がない。私はれいむを饅頭に戻すことに決めていた。
 この子はやはり饅頭の体が一番の自然体なのであろう。紫はここですぐにある提案をする。またあの胡散臭い笑顔だ。
 
 「それじゃぁ、せっかくだし最後にれいむちゃんに霊夢のお手伝いをさせてあげましょうよ。
 人間の姿じゃないとできないことってあるんだし。そうだ、里にお使いに行ってもらうってどう?」
 
 こいつは相変わらず無茶なことを言う。何でそうなる。さらに紫は追い討ちをかける
 
 「饅頭に戻っちゃったら霊夢のお手伝いはできないわよ。それでもいいのかしら。早く決めないとなかったことにしようかしら。」
 
 「やる!れいむはおつかいにいくよ!れ~むのおてつだいしたいよ!」
 
 何を馬鹿なことを、私はあわてて止める。
 
 「れいむやめなさい。あなたにはまだ早いわ。お手伝いなんてしなくていいのよ」
 
 「やるったらやるの!れ~むはおうちでゆっくりまっててね!」
 
 頑として私の言うことを聞かなかった。なんで最近のれいむはここまで頑固なのであろう。
 私は紫に対して、おつかいの間れいむの後ろからついていくことを止めないことを条件にれいむをお使いに行かせることになった。
 もちろんれいむには内緒だ。こうでもしないとあまりにも不安だった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 後ろからこそこそとついていく。れいむは里と神社をつなぐ細い道を通っていた。回りには木々が茂っている。
 今のところ大丈夫だった。女の子一人で買い物に行かせようなんて紫は何を考えているのだろう。
 悪い男や妖怪に襲われたらどうするのだ。けど、なんであの子はそれでもお使いに行ったのだろう。
 外が危ないことぐらいわかるはずなのに。
 れいむはまっすぐ里のほうを目指していた。余計な寄り道はしていない。もっとゆっくりすればいいのに。
 そう思っていると、道の向こう側から人影が見えた。小さくて、金色の髪をした女の子だ。
 なんだ、女の子かと私はほっとしたが、すぐにそれが間違いだったと思い直す。
 
 
 あの顔は知っている。
 
 
 
 
 ルーミアだった。
 
 
 
 
 妖怪の中でも特に食いしん坊。その華奢な見た目に反して腕力は成人男性を簡単にひねりつぶすほどある。
 
 
 
 
 その好物は
 
 
 
 
 人肉
 
 
 「あ、人間だ~。こんにちは。」
 
 「こんにちは!ゆっくりしていってね!」
 
 れいむは挨拶を返す。その様子から、目の前の相手の危険性がわかっていないようだった。
 けれどもルーミアの次に発する一言はそんなれいむにも警戒心を抱かせた。
 
 「あなたって巫女に似てるね~。あなたって食べてもいい人類?」
 
 「ゆ!たべちゃいけないよ!あなたとはゆっくりできないよ!ゆっくりきえてね!」
 
 れいむはようやく自分の置かれている状況がわかったようだ。このままではまずい。
 ルーミアは会話でうまく丸め込まないと襲ってくる。
 ぼやぼやしているとれいむが食べられてしまう。私は早く助けに行こうとするが、
 
 
 
 体が動かない。
 
 
 
 その原因は紫のスキマだった。スキマから両手が伸びていて私の足を押さえている。口元も抑えられているため声が出ない。
 あいついったい何のつもりだろう。目の前がくらくらとしてきた。
 
 「ちょっとだけでいいんだよ。全部は食べないから安心して。そのほっぺたってすごくおいしそうだな~」
 
 「ゆっくりやめてね!ゆっくりはなしてね!」
 
 ルーミアはれいむを押さえつけて羽交い絞めにしていた。その口からはよだれが出ている。
 れいむはじたばたと手足を振って逃げようとするが、腕力が違いすぎる。
 私は速く動こうと必死に紫の両手を叩く。打つ。刺す。蹴る。だが、体に力が入らない。
 
 「じゃあいっただきまーす♪」
 
 ルーミアが大口を開ける。今にもかぶりつきそうだ。
 はやく、はやく動かなければ!紫の手をちぎってでも先に進もうとする。そのとき、
 
 
 「やめてよ!れいむをたべていいのはれ~むだけだよ!!!」
 
 
 れいむが叫んだ。この瞬間私の両足を押さえていた紫の手は外れた。口元を押さえている何かも外れた。
 ルーミアの口がれいむのほっぺたに触れようとしたその刹那、私はルーミアのところに飛んでれいむから引き剥がし、
 その額に特性の御札を貼り付ける。ルーミアは爆風とともに飛んで行った。
 
 「れ~む!れ~むぅ!こわがったよ!ごわかっだよぉ!ゆ゛っぐりでぎながったよぉ・・・」
 
 「よしよし。もうゆっくりしても大丈夫だからね。早く助けてあげられなくてごめんね。」
 
 れいむはおお泣きしていた。私はれいむの元に駆け寄る。ここのところ最近は暑かったので擦り寄っても離してきたが、
 このときばかりはそんなことを気にしてはいなかった。私は饅頭だったらつぶれてしまうほどの力でれいむを抱きしめた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 霊夢達は知るよしもなかったが、そんな二人から離れたところ、吹き飛んだルーミアのところに紫はいた。
 紫は少しだけ申し訳なさそうな顔をしてルーミアと話していた。その両腕を痛そうにさすっている。
 
 「わざわざ頼みごとを聞いてくれてありがとうね。あなたのおかげよ。」
 
 「いきなりひどかったな~。もうあの巫女には関わりたくないな~」
 
 「無茶な注文でごめんね。はい、お礼のお肉詰め合わせよ。早いうちに食べてね。」
 
 「やったぁ♪ありがとう紫。また何かあったら呼んでね♪」
 
 現金なものである。ある意味ゆっくりとは似た者同士なのかもしれない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 その3時間後紫が私の家を尋ねてきた。私はれいむに膝枕をして縁側で座っていた。
 れいむはぐっすり眠っている。あんなことがあったのだ。ちょっとやそっとのことでは起きないであろう。
 むしろそれが幸いともいえた。
 
 「説明してもらいましょうか。どういうつもりだったのよ。」
 
 私は紫に詰め寄る。いたずらで済ませられる話ではない。
 紫からの回答によっては、今この場で楽園の巫女と楽園の管理者の殺し合いが始まることさえ覚悟していた。
 しかし紫からの回答は拍子抜けするほど簡単であっけない理由だった。
 
 「いや、霊夢が以前れいむちゃんが自分を食べさせようとして困っているって言ったじゃない。
 その理由を教えてあげようかなって思ったのよ。」
 
 「どういうことよ。あんたの度が過ぎたいたずらがなんでその話に結びつくのよ」
 
 
 「まぁ、慌てない慌てない。ゆっくりしましょうよ。その前に、あなたにひとつ聞きたいんだけど、
 饅頭だったころのれいむちゃんって何か役に立ってた?」
 
 「私の枕になってくれたり、お留守番してくれたり、いろいろ頑張ってくれたわよ。」
 
 「でも正直、ほとんど役にも立っていないでしょう。ゆっくりって主人の手伝いをしたくても、
 あんな体だから、受けた恩を返したくても返せない。それはしょうがないことなのよ。」
 
 私はれいむが役立たずだという一言を否定しようとするが、そこで紫は一気にまくし立てる。
 
 「何かしたくてもできないのよ。人間でも、妖怪でも、妖精でもいいわ。
 他の種族で物好きな何者かが自分達をゆっくりさせてくれる。ただ一緒にいてくれるだけでいいと言う。
 けれどもあなたがゆっくりならどうする?何かしてあげたくならない?けど、動く饅頭に何ができるの?」
 
 私には何も思いつかなかった。自分がゆっくりになったらたぶん何もできない。けど、ひとつだけ思い当たることがあった。
 
 
 それは
 
 「食べて・・・もらうこと・・・・・」
 
 
 「そう、そんなゆっくり達にできる最大限の恩返しが食べてもらうことなのよ。それくらいしかできることがないんだもの。
 だから最初に言ったじゃない、食べてあげなさいって。」
 
 そうだった。紫は最初に答えを言っていた。精神的に参っていた私はその忠告を聞き入れていなかった。
 あのときのれいむは単なる悪ふざけにしては私の話を聞いていなかった。
 でも今思えば、あの子があそこまで意固地になったのも理解できる。
 
 
 「でも・・・・、でも・・・、食べられるのって怖くないの?」
 
 「それはやっぱり怖いに決まっているでしょう。私は妖怪だから人間を食べるわ。けど、食べられることを怖がらない人間、いや生き物
 なんて殆どいないわ。」
 
 「だったら何であんなにうれしそうなのよ!自分の体にハチミツでもぬりたくってさ!」
 
 「少しでもおいしくなりたいんじゃないの。人間が化粧をするようなものよ。もっとも、饅頭にハチミツなんてごめんだけどね。」
 
 
 私はどうすればいいかわからなかった。食べることが恩返しになる。それがあの子のためだと言っても、
 あの子を食べてしまって大丈夫なのだろうか。痛くないだろうか。傷は塞がるのだろうか。怖がったりしないだろうか。
 紫は優しい声で諭す。
 
 「あの子は本当に霊夢のことが好きみたいだしね。あなただけよ。あの子が食べて欲しい人って。
 人間の姿になっていても食べられたがっていたじゃない・・・」
 
 
 
 こいつやっぱり覗いていたのか。危うく流されるところだった。しかし紫は続ける。
 
 
 「あの子が人間としてもっと暮らしたら、誰かに食べてもらおうという気持ちはなくなるかもしれない。けど、もしあの子が
 ゆっくりとして生きる道を選ぶのなら食べてあげて。何も全部残さず食べろといっているわけじゃないのよ。
 ほんの少しだけでいいの。軽くかじるくらいのことはしてあげなさい。ゆっくりは再生力が強いから、それくらいならすぐに治るわ。
 それなら、少しくらいあの子の気持ちを汲んであげて」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 紫が帰った後、真夜中にれいむは目を覚ました。目を覚ますときは不安そうに周りを見渡していたが、
 私がいることがわかると、安心したように笑った。
 私はこれまでの事情を話した。
 れいむがそこまで思いつめていたことを知らなかったこと。
 ゆっくりにとっての恩返しがどれほど大事か知らなかったこと。
 食べられることに覚悟がいることを知らなかったこと
 知らない事だらけだった。私は謝ることしかできなかった。
 
 
 れいむは
 
 「だいじょうぶだよ!れ~むがむりしてたべなくていいよ!これからもいっしょにゆっくりしようよ!」
 
 そうは言ったが、れいむはどこか寂しそうだった。
 私は紫から最後に言われたことを告げる。
 人間から饅頭に戻るか、人間のまま暮らすか選ばせてもらえること。
 しかし一方しか選べない。このまま人として生きるか、饅頭として生きるか。選ぶしかなかった。
 紫は「私ってこういうところで意地悪だから」と言っていた。
 
 
 「れいむ、どうするの?あなたが望むのなら、ゆっくりに戻っても、
 人間として生きていってもいいのよ。正直に話して。無理をしなくていいのよ。」
 
 「・・・・・・・れ~む、ゆっくりかんがえさせてね・・・。」
 
 
 れいむは今までで一番真剣な表情をしていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 その翌日、朝日が昇る中、私、紫、れいむは神社の境内にいた。
 選択の日が来たのである。
 
 
 
 
 
 れいむはゆっくりに戻ることを選んだ。
 
 
 
 
 れいむはこう考えていた。
 人間としてれ~むと一緒に生きていくこともよかった。お手伝いをして、一緒にお風呂に入ったり同じお布団で寝たかった。
 だけど、ゆっくりに戻ればそれはもう叶わない。これは今までで一番救いようのないワガママ。
 それでもれいむは知りたかった。れ~むといっしょにゆっくりすることで自分の餡子がどんな味になっているのか。
 そしてそれをれ~むに味わって欲しかった。れ~むにおいしいと言って欲しい。おなかいっぱいになって欲しい。
 それだけがれいむの望みだった。
 
 
 
 
 「それじゃあれいむちゃんを元に戻すけど、いいわね?」
 
 紫が念を押す。れいむに人間か、ゆっくりかの選択させたのはこいつなのに、なぜこんなにも念を押すのだろう。
 
 「えぇ、お願い・・・。」
 
 私はうなづいて隣のれいむを見る。れいむは震えていた。
 
 
 「ちなみにゆっくりは接し方、育て方によって味が変わるそうよ。たっぷり愛情を注ぐとありえないくらい甘くなるの
 。皮肉な話だけどね。れいむちゃん、霊夢がおいしくないって感じるかもしれないのよ。それでもいいの?」
 
 れいむは震えながら答えた。自分が一晩考えた結論を。
 
 「うん。おねがい。おねぇちゃん・・・。れいむどうしてもれ~むにたべてほしいの・・・・・・。」
 
 
 「わかったわ。そこまで言うのなら止めないわ。自分の選択に責任を持ってね・・・・・・・・」
 
 紫はどこか寂しそうだった。ひょっとしたら、れいむが人間になることを望んで、あのような後戻りできない
 二択をさせたのかもしれない。けれども、これがあの子が望んだことだった。
 
 
 
 
 れいむの体を煙が包み込む。10秒、20秒、ゆっくりと時が過ぎていく。
 
 
 そして煙は晴れた。
 その体はもう人間のものではない。ゆっくり本来の、頭のみのシルエット。
 霊夢を抱きしめた腕も、お箸を持つことに苦労した手も、
 霊夢に駆け寄った足ももうない。
 もう二度と戻らない。
 れいむは泣いていた。
 声を殺して泣いていた。
 
 
 だが、まだするべき事は残っている。今度はこっちがけじめをつける番だ。もう逃げない。逃げるわけにはいかない。
 私はそっとれいむに近づく。
 
 
 「れいむ、今までごめんね。私あなたの気持ちをぜんぜん考えていなかった。」
 
 
 「れいむこそごめんね・・・。れ~むはれいむとゆっくりしたかったんだよね・・・・・。
 でも、れいむはそれでもれ~むにたべてほしいの・・・。わがままでごめんね・・・・・・・・・。」
 
 私はれいむの言葉にうなづく。覚悟はすでにできている。
 
 
 「れいむ、お願いがあるの。れいむの餡子を一口食べさせて。」
 
 「うん・・・・いいよ・・・・・ゆっくりたべてね・・・・・・・」
 
 
 ふるえるれいむのほっぺたに口をつけて、齧る。
 外側の皮は衝撃を和らげるためか、もちのような食感をしていた。
 さらに一口齧る。
 中身が見えてきた。
 れいむは今にも泣きそうだ。
 けど、口を閉じて目を瞑り、痛みに耐えている。
 私を不安がらせないためであろう。
 
 「れいむ、いくね・・・・」
 
 そして三口目で餡子に到達した。ゆっくりの餡子は育て方、直前の感情によって味が大きく変わるという。
 私のれいむはどのような味なのか。れいむはぴくりと震えた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 甘い。
 
 
 
 
 
 
 
 甘すぎた。
 
 
 
 
 
 例えるなら餡子の中に同じくらいの砂糖をぶち込み、その上に大量の蜂蜜をたらしたらこのような味になるのかもしれない。
 
 
 
 
 
 もう一口食べることはできないだろう。
 
 
 
 
 でも、
 
 
 
 
 
 なぜかこんな味なのに不味いとは思わなかった。
 
 
 
 
 この味がおいしいと思った。私の味覚はどうなったのか・・・・・
 
 
 
 
 それだけじゃない、餡子を食べたのはたった一口なのに
 
 
 
 
 おなかがいっぱいになった。
 
 
 
 
 いや、いっぱいになったのはおなかなのか。
 
 
 
 
 もっと別の何かなのかもしれない。
 
 
 
 
 私にはわからなかった。
 
 
 
 
 
 なぜか私の顎から雫が落ちた。
 
 
 
 
 
 これが私だけのれいむの味。
 
 
 
 
 「れ~む、おいしい・・・・・?」
 
 
 
 れいむが不安げにこちらを上目遣いで見てくる。その目は不安でいっぱいだった。当たり前だ。
 一生を左右する選択の結果だからだ。私は心から感想を言う。正直な感想を。
 
 
 「甘くておいしかったわよ。ありがとう。れいむ」
 
 れいむは泣いていた。泣きながら笑っていた。私に擦り寄る。今までで最も強く
 
 「れいむぅ!ごめんね!ごめんね!ほんとうはもっとおてつだいできたのに!にんげんになったらずっといっしょにいれたのに!
 ほんとうにごめんね!!」
 
 
 わたしはれいむを抱きしめて、膝の上に乗せる。両手はやさしく包み込むように。れいむの食べたほっぺたに手を当てる。
 
 
 「手伝おうとしてくれるだけうれしいわよ。うちの神社に宴会に来るやつらはみんな手伝えるのに手伝おうともしないし。それに」
 
 そう、それに
 
 
 「それに、ここがあなたのゆっくりポイントでしょ。私のひざの上、両手で抱きしめられるここが。」
 
 
 
 
 
 ーーーーーいつまでもゆっくりしていってね・・・・・ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「そういえば紫、あんたこの間ルーミアの件で私を押さえつけたとき、両腕が塞がっていたのに、どうやって口を押さえたの?」
 
 私はれいむを抱きしめながら聞いた。紫はこれまでで一番罰の悪そうな顔をして
 
 
 「ああ、あれね、あれはそう、藍、藍よ。うちの式神の。それがどうかしたの」
 
 「いや、口元を押さえられた瞬間力が入らなくなったから、変な術でもかけられたのかなって」
 
 
 紫は大慌てで帰ろうとする。挙動不審である。もっとゆっくりしていけばいいのに
 
 「最近藍が変な術にはまっているのよ。結構強力でしょ。あ、私これから昼寝しなければいけないからかえるわね。それじゃあね。
 ごゆっくり~~」
 
 逃げるように帰ってしまった。変なの
 
 私はれいむと一緒にもう少しここでゆっくりすることにした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ちなみに霊夢の口元を押さえたのは紛れもなく紫だった。かっこつけて両脚を手でつかんだはいいが、口を塞がないとれいむの後を霊夢
 がつけていることがばれてしまう。そこで自らの体の柔軟性を最大限に生かして霊夢を押さえつけた。
 
 
 
 
 自らの両足で、霊夢の口元を
 
 
 ----
 
 - 本当にゆっくりできる話でした。後、ここで他の作品の感想をいうのは不適切かも知れませんがどうしても言いたかったので。まさかれみりゃのssで泣く日がくるなんて思いませんでした。本当感謝です。  -- 名無しさん  (2008-08-16 22:21:42)
 - さいこうにゆっくりできるハナシダー(つ∀`) 最後のシメがなんともww  -- 名無しさん  (2008-12-09 14:25:53)
 - 時間を忘れるくらいゆっくりできました。ゆっくりれいむがどうなるのかドキドキしました。  -- 名無しさん  (2009-06-01 10:06:07)
 - けっこんしw  -- マコピー  (2009-07-23 15:10:13)
 - イイハナシダナー  -- 名無しさん  (2010-01-22 12:12:34)
 - 泣ける話ですね  -- 曽良  (2010-07-19 19:38:56)
+- ゆっくりできました。良い話ですな。  -- 名無しさん  (2010-11-27 18:04:31)
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