蟲寄市

エアホーン

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pentagon

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電車(汽車)のエアホーンを車につける


ワーゲン仕様に改造したスズキ・エブリィ(DE51V)にエアホーンを付けてくれとの依頼がありました。
エアホーンとは、ラッパに空気を送り込むことで音が鳴るホーン(クラクション)のことです。
しかし、今回の依頼、鳴らしたいエアホーンがなんとも特殊なのです。なんと電車(汽車か?)に装着されていた巨大ホーン。いったいどれだけの圧をかければ鳴るのかもわかりません。そこで事前に簡単な実験をしました。すると、どうやら2~7キロ程度で鳴るようです。もちろん圧が高いほど音は大きくなります。5キロ程度で超大音量が得られました。
さて、ではどういうシステムを組めばいいか。必要なのはコンプレッサーとタンクと電磁弁が必要になります。これらをすべて揃えるとなると結構な出費になります。
そこで、ヤフオクで「ビートマックス  エアーホーン」を17500円で落札させていただきました。こちら、コンプレッサーとタンクと電磁弁とエアホーンのシステムセットです。今回は付属のエアホーンは使わず、コンプレッサーとタンクと電磁弁のみ使わせてもらいました。

施工の様子を示す写真を載せておきます。

↑コンプレッサーの設置場所を仮止めして決めます。「雨に濡れないところに設置してください」と出品者さんからの親切な手紙が入っていましたが、お客さんから室内には置きたくないとのご要望。なるべく濡れなさそうなところを探します。。が。スペースがなかなかありません。

↑例のホーンの位置決め。大きすぎて本当に困りました。ギリギリ入るスペースをなんとか確保。「ホーンはやや下向きに」との出品者さんからのコメント。スペースの関係上「やや」どころでなく「完璧に下向き」になりました。

↑全体像。運転席側にホーン。助手席側にコンプレッサーとタンクを設置。仮止めしてはフロントマスクを被せを繰り返し、この位置決めに3時間ほど費やしました。

↑コンプレッサーとタンクの固定。コンプレッサーは吸気口を下に向けました。雨対策です。タンクもエアの吸入口と排出口が下側を向くようにします。タンクは逆でも大丈夫な気がしますが、やはり開口は下向きの方が安心です。あえて上向きに付ける理由もないですし。

↑ホーンの固定。ビートマックスに付属のステーを使わせてもらいました。ホーンの下側はゴム板を挟んでホースバンドで固定。

↑電磁弁をホーンに取り付けます。ネジの径が合いませんのでアタッチメントの金物を買いました。石鹸水などをかけてエア漏れがないことをきちんと確認します。

↑純正ホーンの配線を電磁弁に連結。これでハンドルのクラクションスイッチでホーンが鳴ります。
※指定された音以外のホーンは車検には通りません。つまりこのまま公道を走行するのは適法ではないおそれがあります。純正ホーンも鳴らせるように切り替えスイッチを装着するか、純正ホーン以外にエアホーン用のスイッチを別途付けるなどなどの工夫を推奨します。

↑付属の取説にはバッテリーからコンプレッサーの電源を取るように記載されていました。コンプレッサーはタンク内の圧が規定圧に到達すると自動で止まるようになっており、エア漏れさえなければ回りっぱなしってことはないのですが。万が一、シール等の経年劣化でエア漏れした場合、車のエンジンが掛かってなくてもコンプレッサーが回ってしまいバッテリー上がりの原因になります。車の使用者が異変に気づけばいいのですが、異変に気付かない使用者もいますので、念のためイグニッションONの状態のみコンプレッサーが回るようにしておきたいものです。最も簡単なのはコンプレッサーの電源をアクセサリー電源(イグニッションONのときのみ供給される電源)から取ればいいのですが、アクセサリー電源の電力容量はそこまで大きくないので、やはりコンプレッサーの電源はバッテリーから直で取る方が無難です。そこで、今回は12V駆動のリレーをかませました。リレーは12V駆動でコンプレッサーを駆動するための電力をパスできる容量のものならなんでもかまいません。リレーはコイル部にアース(GND)と、アクセサリー電源とを接続し、スイッチ部の一方にバッテリー側の12V、他方にコンプレッサーの配線を繋ぎます。これでアクセサリーONのときのみコンプレッサーに電力が供給可能になります。もちろんタンクが規定圧以上であればコンプレッサーは回りません。これでバッテリー上がりのおそれを大幅に低減できます。
なお、取説によると、ボディーアースの電力容量が不足するおそれがあるため、アースはボディーからではなくバッテリーのマイナスから取る方が好ましいとのことでした。エブリィ程度ならボディアースで十分ですが、気になる方はバッ直でアースを取る方が間違いないかと思います。もしくは、ボディの各パーツを配線材で繋いだり、各パーツをバッテリーのマイナスに繋いだり(アーシングして)ボディーアースの電力容量を増やしておくと好ましいと思います。これだとカーオーディオの音質も少しは向上するかもしれません^-^どちらにせよ、車の電装関係は、発電装置からもノイズがのりますし、ボディアースも多くの電装品が接続されていて、良質な電気が供給されているとは言えません。対策を施しておくことに越したことはないと思います。

↑最後に雨よけをビニールで作っておきます。完全に雨を防げるわけではないですが無いよりはマシです。ノリでビニールをボディにはっつけて各パーツを覆います。コンプレッサーの吸気口だけは覆わないようにします(空気を吸えなくなってしまうので)。

あとはワーゲン仕様のマスクをかぶせて完了です。

ホーンを鳴らしている動画を近日中にアップします。
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