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大そうじ

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匿名ユーザー

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 薄手の長袖長ズボンに身を包み、頭には鍔の広い麦わら帽。首にタオルを掛け、軍手を嵌めた手にはねじり鎌。加えて虫除けスプレーを使用という、パーフェクトな装備に身を固めたこなた。だが挑むのは魔王の城でも何十階に渡る地下迷宮でもなく、自宅の庭である。
 夏休みも半ばの今日。庭の草むしりをしているのだ。
「暑ぃ~……」
 額に滲む汗を拭う。日の低い朝から作業を始めていたが、やや曇り空にも関わらず気温と不快指数は鰻登りだった。
 炎天下の草むしりというのはひたすら根性の勝負である。
 三人暮らしをするには広すぎる泉家のこと。庭の広さもかなりのもの。従ってそこに生えている有象無象の雑草どもの数も相当だ。
 こなたは一人黙々とねじり鎌の先で雑草の根をほじり、抜いては一カ所に固めておく。昨日の夕立のおかげで、土は軟らかくなっている。
 朝から一緒に作業していたゆたかは、一時間ほど前に暑さで参ってリタイヤしていた。この暑さでは無理もないだろう。
「おーい、こなたー。お茶持ってきたぞー」
 縁側からそうじろうが呼んでいる。こなたはタオルで顔を拭いながら、キンキンに冷えた麦茶のコップを受け取った。
「ゆーちゃんは?」
「部屋で休んでるよ。楽になったらまた手伝うって言ってたが」
「やめといた方がいいだろうね。お昼になったらさらに暑くなりそうだし……私一人だときついなぁ」
「すまんな、こなた……父さんがぎっくり腰なんてしていなければ」
「しょうがないよ。お父さんもう年なんだから」
「い、いや、腰が悪いのは職業病であってだな、決して年のせいでは――」
「病弱なゆーちゃんと腰の曲がってきたお父さん……我が家には戦力が足りてないね」
「腰の曲がってきたって言うな! 父さんはまだ現役なんだぞ! 色々と!」
「やはりここは援軍を要請するか」

 柊家。
「かがみー。こなたちゃんからお電話よー」
「はーい」
 自室で夏休みの宿題を片付けていたかがみが、黒電話の受話器を取る。
「もしもし」
『あー、もしもしかがみ? 今暇?』
「宿題やってたとこ。別に急ぎじゃないけど」
『一つ依頼したい仕事があるのだが』
「仕事?」
『実は今朝からうちの庭の草むしりしてるんだけど――』
 ガチャン、と音を立ててかがみは受話器を置く。三秒と経たずに再度電話が鳴った。
『まだなんも言ってないじゃん』
「言ってなくても予想つくわよ。私とつかさに手伝えってんでしょ」
『だってゆーちゃんは暑さで参っちゃうし、お父さんはぎっくり腰だし、人手が足りないんだよ』
「だからって何で私達が」
『頼むよかがみん。お昼ごちそうするし、バイト代として今度おごるから』
「そう言われても、この炎天下に外で草むしりってのは……」
『確かに結構きついね』
「でしょう」
『うん。エネルギー使うよ。もう朝から汗かきっぱなしでさ。さっきシャツ取り替える時にちょっと体重計乗ってみたら、たった二時間で一キロ減ってたよ』

 数十分後、泉家。
「期待を裏切らない女だねぇ、かがみは」
「な、何言ってんのよ! 私はあんたがどうしても手伝って欲しいっていうから来てあげたんじゃない! 別にダイエット目的とかそんなんじゃないからね!」
「語るに落ちてるよ」
 兎にも角にも応援に駆け付けてくれたかがみとつかさに、こなたは武器(草むしりの道具)を手渡し、作業について説明する。
「基本的に生えてる草は全部雑草だから、根っこからじゃんじゃん抜いてってね。作業の前には虫除けスプレーを手足に掛けておくことを推奨。それから、うっかりアリの巣を掘り当てても『アリだー!』とか叫ばないように。アバロンのあのイベントはトラウマだから」
「最後の意味が分からん」
「気にしない気にしない。では、第一次草むしり作戦、状況を開始せよ」


……とココまで書いて放ったらかしたままにしてあったのでこのネタはここで終わりです
続きを考えるのは非常にめんどくさいのでここからは別な余りネタを書きます


 夏休みも半ばを過ぎたある日のこと。柊家に遊びに来ていたこなたは、かがみの部屋で茹だるような暑さの中、腕組みしたままブリッジという姿勢で考え事をしていた。
「はっちゃけはっちゃけはっちゃけ~……」
 しかし元ネタを知らない人にはわけの分からないポーズでわけの分からない呪文を唱えている、つまりは変な人にしか見えない。
「あのさこなた……あんまり人の部屋で奇矯な行動しないでくれないかな? つかさはともかく、姉さんや母さんに見られた時、説明に困るから――」
「はっちゃけた!!」
 大きく一声出すや、こなたはブリッジの姿勢から反動だけで器用に立ち上がった。
「肝試しやろう」
「は?」
「何か良い退屈しのぎが無いかと考えてたんだけどさ、夏の定番の一つ、肝試しをしていないことに気が付いたのだよ」
「……あの変な格好はつまり、何して遊ぼうか考えてたわけか」
「とりあえず何人かに声かけてみよっと」
「いつやるの?」
「今夜」
「今夜? そんないきなり言って集まるわけが無いでしょ。予定ある人だっているだろうし」

 で、その夜。
 こなた、かがみ、つかさ、みゆき、ゆたか、みなみ、ひより、パティ、計八名集合完了。
「考え得る限り最大の人数が集まったねぇ」
「何でこんなに集まりいいのよ……」
「はっはっは。夏休みで退屈してる高校生のフットワークの軽さを舐めたらいかんぜよ」
「みゆきと岩崎さんは、こんな夜に集まって大丈夫なの? 家遠いのに」
「ああ、ダイジョブだよ。みゆきさんとみなみちゃん、今夜はうちにお泊まりしてってもらうから」
「あ、そうなの……ふーん」
「……何? かがみもお泊まりしたいの?」
「だっ、誰もそんなこと言ってないでしょ!」
「私は別に構わないけどねぇ」
「先輩先輩、いつまでも二人でじゃれ合ってないで早く肝試しの説明してくださいよ」
 放っておけばいつまで経っても夫婦漫才が終わりそうにないので、頃合いを見てひよりが突っ込んだ。
「はいはーい。それじゃ説明するからみんな集まってー」
 場所はとある小さな山。みんなが集まっているのは、そのふもとにある公園である。
 木々に囲まれた山道は、昼間は木漏れ日の美しい長閑な光景なのだが、夜になると途端に鬱蒼とした背筋の冷える空間に様変わりする。
 とはいえそれは雰囲気だけの話で、ガチでやばい怪談や過去の事件・事故などは(多分)存在しない。肝試しするにはもってこいなロケーションだった。
 こなたは簡単な地図をそれぞれに渡してコースを説明する。その地図を一目見て、かがみはため息をついた。
「本当に簡単な地図だな……ていうかこの変な生き物のイラストは何?」
「が、がお……」
 地図が簡単ならコースも簡単だ。山道をぐるっと回ってこの公園に帰ってくるだけである。途中にお堂があって、そこに置いてあるお札を取ってこなければならない。
「二人一組で、八人いるからちょうど四組だね。それじゃあくじ引きするよー。同じ数字が書かれてたらペアね」
 くじ引きの結果、組み合わせとスタートの順番が決まった。
①ひより・パティ
②みゆき・ゆたか
③こなた・つかさ
④かがみ・みなみ
「ふむ……それなりにバランス良いペアになったかな」
「何のバランスよ……」
「それじゃあ始めようか。もし幽霊が出たら携帯でいいから写真撮ってね」
「出ないだろ。ていうか出たら逃げるだろ」
「それと幽霊じゃなくてリアルに変質者とかが出たら、大声上げるか携帯使うかしてね。すぐに駆け付けるから。か弱い乙女を狙う変態どもは、ルール無用の残虐ファイトで懲らしめてやるよ」
「いや警察呼べよ」


――この話もココで終わりです
中途ハンパなのでもう一つ余ったのを書きます


「何ぃ――っ!!? 柊がお見合い――っ!!?」
 ドでかい声が昼休みの校舎に響き渡った。声の主は三年C組の日下部みさおである。
「どどど、どういうことだよ!? だって柊はまだ高校せ――」
「誰が私がすると言ったか!? 一番上の姉さんに、そういう話が来てるってだけよ!」
 かがみは大慌てで訂正する。
「あ、なーんだ……」
 早合点して大声を上げたみさおは、照れくさそうに頭をかいた。
「いやーてっきり柊がお嫁に行っちゃうのかと思って焦ったぜ」
「何でそれであんたが焦るんだ……誤解招くようなこと大声で叫ばないでよね」
 と、廊下の方からバタバタと騒がしい足音が聞こえてきた。C組の教室の引き戸を慌ただしく開け、飛び込んできたのは、
「かがみーっ! お見合いってどういうことーっ!?」
 こなただった。
「ほら聞きつけて来たよ100%誤解してるのが……」
 沸き起こる頭痛に額を押さえるかがみ。こなたは一直線に走ってくるや、かがみを問い詰め始める。
「今まで私が立て続けてきたフラグはどうなったのさ!? それともこのイベントも何かのフラグが立ったせいなの!?」
「知るか! っていうか現実の人間にイベントスイッチはねーよ!」
「かがみは私の嫁、もしくは私がかがみの嫁だと思っていたのに……まさかこんな鬱展開が待っていたなんて……NTR属性は無いってのに……」
「言ってることの意味が分からん。そもそも私がお見合いなんて――」
「ちょいと待ちなちびっ子。そいつは聞き捨てならねえな」
 打ち拉がれるこなたに、威圧的な口調で言葉を投げたのはみさおだ。
「柊は私の嫁だ! お前なんかに渡しはしねえ!」
「何をっ! いまだに苗字で呼び合うような分際で!」
「関係ねえだろ! どうせ苗字なんて一緒になんだから!」
「ならないって」
 一人冷静なかがみの突っ込みにも聞く耳持たず、二人は視線を交錯させ火花を散らす。今にも取っ組み合いを始めそうな雰囲気だった。


ネタそうじ終了。












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  • 大そうじって、そーゆー意味ですか!(唖然) -- 名無しさん (2009-08-06 03:08:54)
  • うわ何これ。
    全て途中放棄なんて・・・
    俺みたいだ。 -- 名無しさん (2009-07-22 22:54:35)
  • 全ての話の続きが気になるのですが… -- 無垢無垢 (2008-08-26 08:04:48)
  • 肝試し見てみたいWW
    かがみとみなみとかWWW -- 名無しさん (2008-08-15 03:25:23)
  • 最後の話の続きを読みたいなー -- 名無しさん (2008-02-08 12:12:48)
  • クロマティかよw -- 名無しさん (2008-02-08 06:22:05)

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